マルトビムシの一種
引き続きマルトビムシですが、ちょうど10年前の写真です。
快晴の冬の朝、裏六甲の山道で霜の降りた落ち葉をひっくり返すと、たくさんのマルトビムシが隠れていました。
細かな氷の結晶の上を元気に歩きまわります。
こんな小さな体で、凍ってしまわないのが不思議です。
体長1.1~1.2mmくらいですが、幼虫かも知れません。ポジ原版からだいぶトリミングしたので不鮮明ですみません。
(2000年1月中旬・神戸市北区山田町谷上)
* 2011.1.12 追記と写真追加 *
ezo-aphid さんから、マルトビムシ科の中にオドリコトビムシ亜科という、オスの触角の先が把握器に変形したグループがあることを教えていただきました。それを確認するにはこの写真では解像度が全く不足ですが、試しに触角の部分を強拡大してみました。上の写真の左の個体です。先が二又に分かれているようにも見えなくはない、と思います。
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コメント
「日本産土壌動物」の検索表を眺めていたら、マルトビムシ科の最初に、オドリコトビムシ亜科「オスの触角の3・4節が把握器に変形、体は0.5-1.0mmと小型」とありました。日本から知られるオドリコトビムシ属3種は水辺に生息するとのことです。触角先端の膨れを、もう少し鮮明に見られる画像があるといいのですが。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月12日 (水) 13時53分
ezo-aphidさん、
「触角が把握器に変形」ということは、カニの爪みたいになっているんでしょうか。
それが画像で確認できればと思って上の写真の左の個体の一部を強拡大してみました。触角の先端が二又に分かれているようにも見えなくもないですが、残念ながら解像度の限界を超えていてはっきりしません。
ボケボケですが、一応画像を追加しておきますのでご覧下さい。
今のデジカメならもう少し細部が見えたかも知れませんね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月12日 (水) 22時15分
申し訳ありません、図の読み違いをしてました。
解説文には、雄の触角”第2節と3節”によって把握器を形成し、雌の触角を挟むとあります。検索の図では、”第2節”の先半部が少し分岐し、第3節を曲げると剛毛とともに挟み込む構造になっています。
この画像でも節の切れ目がよく判りませんが、トビムシ類で一般的な4節とすると、指状に突出したように見えるのは、第3節か第4節なのでしょう。このような形を特徴にあげた記述は見つかりませんでした。お手数をおかけしたのに、何も進展がなく残念です。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月13日 (木) 00時11分
ezo-aphidさん、
こちらこそボケボケ画像で失礼しました。
拡大するとぼんやり見える突起のようなものがもしや、と期待したのですが残念でした。
こんな翅もなく体節もはっきりしないような虫には、分類の専門家もさぞかし苦労されることでしょうね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月13日 (木) 20時21分