エボシミジンコの一種
プランクトン写真が続きます。
そらさんの助言により、今回から写真の表示方法を変更(クリックで拡大)します。
一般にミジンコと呼ばれるのは枝角類のなかまです。この類は淡水中には多くの種類が見られますが、意外に海には少なく、全部で7種しかいないそうです。
これはエボシミジンコの仲間(evadne属)で、手元の図鑑には3種掲載されていますがどの種か不明です。体長0.9㎜です。
淡水の、普通のミジンコに比べると眼が巨大で、丸い頭の大半を占めているように見えます。
また肢や消化管は体の上の方に集まっていて、より大きな下の部分にはなにもないように見えます。メスではこの部分が孵化室で、淡水の同類と同じようにここで卵がつくられ、孵化して小さなミジンコになって出て行きます。
この写真は多分メスで、孵化室に卵が出来つつあるところだと思いますが、間違っているかも知れません。
(2010年2月上旬・神戸市垂水区 西舞子海岸)
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コメント
おはようございます
顕微鏡下の世界、いつも楽しみにしております。
花里孝幸「ミジンコはすごい!」(岩波ジュニア新書)いらい、
2冊目の花里孝幸「自然はそんなにヤワじゃない・誤解だらけの生態系」
(新潮選書)という本をを読み終えたところです。
大物ばかりに眼を向ける生物多様性の話に胡散臭さを感じていたのですが、
やはり、ミジンコから出発した生態系は、腑に落ちるところがありました。
おちゃたてさんのブログに、
これから登場するであろう(?)ゾウミジンコやカブトミジンコなど、
見たことのない世界を期待しています。
投稿: jkio | 2010年2月17日 (水) 10時51分
こんにちは、
勝手な申し出を聞いて頂き、ありがとうございました。
おかげで、会社のノートパソコンのときは見易くなりました。
幸い(?)近くに海がないので、こちらの画像で楽しませてもらってます。
jkioさん同様、この先も期待してます(プレッシャー掛けて済みません)!
投稿: そら | 2010年2月17日 (水) 12時34分
jkioさん、ありがとうございます。
「ジュニア新書」の方は私も読みました。
一般にプランクトンがとりあげられるのは、そのほとんどが環境や水質の指標としての観点からのもので、それぞれ独自の興味深い生き物として扱われることは多くありません。
そのことに日頃から不満を抱いているので、この本を見つけたときには嬉しくなりました。
「新潮選書」の方は知りませんでした。今度本屋で探してみます。同じ著者のものなら、きっと面白いでしょう。
投稿: おちゃたてむし | 2010年2月17日 (水) 21時02分
そらさん、こんばんは。
ブログどころかインターネットそのものもつい先日始めたばかりなので、分からないことばかりです。(すでに新しい芸を覚えられる歳でもありませんし。)
ご指摘感謝しております。
このブログでは、虫8割プランクトン2割位のつもりでやっていこうと思っていますので、またしばらく間が空くかもしれませんが、どちらもぼちぼち続けていきたいと思っています。
でも本当に、プランクトンは面白いですよ。海が駄目なら近くのため池ででも・・・。
投稿: おちゃたてむし | 2010年2月17日 (水) 21時15分