ヒメコバチの一種(Euplectrus sp.)(改題)
マテバシイの葉裏で越冬していたコバチの一種です。
冬の間、葉裏で珍しくない種です。体長1.7㎜位です。
(2010年2月18日・明石公園)
次の写真は1年前のものです。同種と思いますが少しプロポーションが異なります。
こっちの方が腹部が大きいのが分かると思います。その分体長も大きく、約2.1㎜あります。(撮影倍率は異なります。)
オスとメスの差だと思うのですが、違うかもしれません。
(2009年2月17日・神戸市垂水区 学が丘北公園)
次の2枚はさらに古く、12年以上前のものですが、このハチの生態の一端が表れていると思うので、ここで出しておきます。
ソメイヨシノの葉の裏で、蛾の幼虫と思われるものの残骸の周りに集まっていました。
やはりこのハチは寄生バチで、寄主である蛾の幼虫の体内から羽化して出てきたところだと思います。
(1997年9月29日・神戸市須磨区 奥須磨公園)
冬の間に葉裏で見つかる小さなハチは、私には名前も生態も不明なままなのがほとんどですが、こんなふうに偶然その生態の一部でも見ることが出来たのは嬉しいことです。
* 2011.1.24 追記とタイトル変更 *
その後、これらのハチはヒメコバチ科・Euplectrus 属の一種であるらしいことがわかりました。詳しくはこちらの記事と ezo-aphid さんからのコメントを参照して下さい。また、上の記事の最後に出した1997年撮影のコバチはいくつか違いが見られるので同属の別種のようです。
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コメント
綺麗な写真ですね。
コバチって小さいし動きも速いし、アリと見まごう程ですが、
マクロで撮ると個性的な色合いや形なのがよくわかります。
このハチも翅がスリガラスみたいだし、腹部は蜜アリのようで面白いですね。
投稿: むいむいのお時間 | 2010年2月27日 (土) 07時50分
こんにちは♪
寄生バチはクモの卵のうでたまに見かけるのですが、
小さすぎて種類や模様を観察したことがありませんでした。
こんなに綺麗なのもいるんですね。
カバンの中にしまいこんだルーペをたまには使ってあげないといけませんね(^_^;)
1997年にはもうこの水準の写真を撮られていたとは・・・・・(゜o゜)
投稿: 夏子 | 2010年2月27日 (土) 12時49分
むいむいのお時間さん、ありがとうございます。
大物がほとんど姿を消す冬の間はもっぱらこんな小さなのばかり探しています。
越冬中は動きも鈍くて撮りやすいのですが、それだけに習性もなにも分からないただ写っただけの写真に終わってしまうのが残念です。
そのうちに名前くらいは分かることを期待しているのすが。
投稿: おちゃたてむし | 2010年2月27日 (土) 20時40分
夏子さん、こんばんは。
私の方は近頃老眼もすすんできて、虫探しにはルーペと小型懐中電灯がかかせません。
それはさておき、体長3㎜以下の小さなハチは、大半が寄生性だと思いますが、確かに綺麗なものがたくさんいますね。
特に青緑色や赤銅色に輝くものが多いようです。
是非ルーペで覗いて見てください。
投稿: おちゃたてむし | 2010年2月27日 (土) 20時53分