フサキバガ属の一種(タイトル変更)
冬場に見つかるのはこんな地味な虫ばかりです。
いつもの公園の片隅にしゃがみ込んで、アベマキの落ち葉を何十枚もめくり続けてようやく出てきました。
体長(頭端~翅端)約10mm。そうやって見つけた虫の中ではこれでも最大です。
ななめ上から。
ぴっちりとかさね合わせた翅の上に長い触角をきれいに揃えてのばしている格好は、妙に端正な感じがします。
横顔です。
頭の先からのびている細いひげのようなものはなんでしょうか。
名前は分かりません。
せめて科までくらいは、と思って「みんなで作る日本産蛾類図鑑」で調べてみたのですが、この種のような翅が細くて小さなのはいくつもの科に現れて、私にはその区別がつきません。
この写真に限ったことではありませんが、もし詳しい方が見ておられたら 是非ご教示お願いします。
ここでひとつお知らせを。
と言うほどのことでもないのですが、掲載写真の撮影、または採集日をこれまでは大雑把に月の上・中・下旬で表示していました。
あまり細かな日付も必要ないだろうと考えてのことだったのですが、記事の性質によってはこれでは不足を感じる場合もあることに気がつきました。
というわけで、今回から正確な日付を入れることにしました。
過去の記事については、暇なときに修正しておきます。
(2010年2月18日・明石公園)
* 2011.1.11 追記とタイトル変更 *
ネットで見ることが出来た画像から、ウスボシフサキバガというのがよく似ていると思っていたのですが、ezo-aphid さんが調べて下さったところ同じ属のオオフサキバガという種が近いのではないかということです。(コメント参照)種名まで確定するのは難しそうですが、フサキバガ属には違いなさそうなので、タイトルを「ガの一種」から表記のように変更しました。
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コメント
こんばんは、
私も「みんなで作る日本産蛾類図鑑」は、良く利用させてもらってますが、地味な色だと見逃してしまうことが結構あります。
蛾は、種類が多すぎて名前を探し出すのが大変ですよね。
一つ、勝手な要望をさせて頂きます。
画像を小さくして表示するようにして頂けたので、できることならばオリジナルの画像のサイズを、一回り大きくして1024x768にして頂けると、より大きな画像で楽しめるのですが(^^;。
シッカリ撮られているので、大きくしても全く問題ないと思ってます。
投稿: そら | 2010年2月20日 (土) 20時39分
そらさん、こんばんは。
他の昆虫にもあてはまりますが特に小型の蛾類では、生態写真を元に調べようとしても、それを図鑑に出ている展翅標本の写真と比べて判定するにはかなり無理があります。
その点、生きた状態の写真が多数見られる「みんなで作る・・・」は画期的だと思うのですが、私のような勉強不足のものにはそれでも、どれもこれも同じように見えてしまいます。
「ガの一種」などと言う間の抜けたタイトルは、出来れば避けたいのですが・・・。
写真サイズの件ですが、何とか誤魔化さなければ見られない写真も結構多いので、少し検討させてください。
投稿: おちゃたてむし | 2010年2月20日 (土) 22時08分
たびたび、スミマセン。
「ガの写真ファイル(森の学校ひろしま地区)」でも見てみたら、キバガが近そうですね。
もしかして、頭の先の毛が牙に見えるから「キバガ=牙蛾」なのかな?
改めて、自分の撮った写真を見てみたら、キバガは触覚の前にもう一組短いのが出てましたね。
今まで、気にしてませんでした。
投稿: そら | 2010年2月20日 (土) 22時35分
そらさん、お手数かけます。
私も先ほどまで「YAMKENの明石の蛾達」を見ていたのですが、そこに掲載されている「ウスボシフサキバガ」がこれによく似ているようです。使われている写真も、同じ明石公園なのですが。
「みんなで作る・・・」の方で同種を検索すると、こっちには画像がありません。
どちらにしろ、記事の投稿はもう少し下調べをしてからにしないといけませんね。
投稿: おちゃたてむし | 2010年2月20日 (土) 23時57分
おちゃたてむしさん、こんばんは。
先日、明石公園でお会いしたYAMKENです。その節はありがとうございました。
早速、拝見させてもらいました。きれいな写真に少々嫉妬を感じていますがカメラの性にして納得させていますが・・・。(撮影知識や技術は棚の上です)
何かお役に立てればと思いましたが、古い記事しかありませんでした。
お会いしたときにチラッとお話しした写真絵合わせができないが近い種類の種名から検討をつけてものがまさにこの蛾なのです。
決定するに至った経緯は以下を参照してください。
http://www.jpmoth.org/f2bbs/futaba.php?res=19040
また、すでに探し出しておられるかもしれませんが公園のアベマキにいた幼虫は「ギンシャチホコ」です。成虫にはすでに出会っておりました。
あの後手に取ってみたところ大きさ的に4齢で終齢への脱皮の眠状態にありました。
焦げ茶色の頭の中はすでに空っぽで新しい頭はその後ろの薄茶色部分で第一胸節の皮の下で育っています。「みんなで・・」の幼虫写真1と同じ状態です。
翌日、無事に脱皮しておりました。写真整理がつきましたら私のBBSに貼り付けておきますので・・・。
これだけでもラッキーなのに更にラッキーを呼び寄せていただきました。
ロータリー側のアベマキで「セダカシャチホコ」の幼虫を見つけたのです。
感謝!感謝の大感謝です。
尚、戴いた写真の幼虫は「ヘリスジシャチホコ」です。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: YAMKEN | 2010年7月24日 (土) 20時20分
YAMKENさん、こんばんは。
こちらこそありがとうございました。
昨年末に初めてH.Pを拝見してから、いつかお目にかかれる機会があるかと楽しみにしておりました。
この日は朝からほとんど収穫もなく、あの暑さで集中力も途切れ惰性で歩き回っていたのですが、お会いできて幸運でした。
ウスボシフサキバガについては、すでにYAMKENさんのサイトを参照させていただいておりました。
あの時お話したように、この手の小型でしかも翅を重ね合わせて静止するような種類の蛾は、素人には図鑑の標本写真ではほとんど見当がつかなくて、調べる前からあきらめていました。
「みんなで作る日本産蛾類図鑑」やYAMKENさんのサイトで豊富な生態写真に接することが出来て、ようやく私にも調べられるようになった気がしています。
ギンシャチホコの件、すでに脱皮が始まっていたとのこと、やはり見る人が見れば違うんですね。私だけならせいぜい図鑑で名前を調べておしまいでした。
あの後桜堀の近くで、アラカシに産卵するスカシバ(多分カシコスカシバ?)を撮ることが出来ました。私にとっては珍しいので、またブログに貼っておきます。
これからもいろいろ教えていただければと願っております。よろしくお願いします。
投稿: おちゃたてむし | 2010年7月24日 (土) 23時53分
目立たない斑紋なので難かしそうなキバガですねー。 ウスボシフサキバガはもっと小型で明色のように思いますが、どうでしょう。
私なりの素人同定をやると、頼りになるのは「大きさ、発生時期と分布」です。フサキバガ属 Dichomeris には違いなさそうなので、蛾類大図鑑で「大型・成虫越冬・地味な斑紋」で探すと、オオフサキバガ atomogypsa、イッシキオオフサキバガ issikii の2種類に絞られました。これ以上は、詳しい記載を探すか、交尾器を見るしかなさそうですが、クヌギなどの葉を食べるというオオフサキバガに分があると見ています。とりあえず、表題は「フサキバガ属の一種」としていいと思います。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月11日 (火) 11時39分
ezo-aphid さん、
蛾類大図鑑は見たことがありませんが、よく似た種が沢山あるんですね。
タイトルをお勧めどおり変更しておきます。ちなみにこの蛾はこのあたりには多いようで、調べると過去にも越冬中のものを何度も撮っていました。
お手数おかけしました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月11日 (火) 21時13分