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2010年3月10日 (水)

ナシミドリオオアブラムシの孵化

前回出したキジラミの幼虫と同じ日に、やはり同じシャリンバイの葉裏にいたナシミドリオオアブラムシです。
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葉脈の両側にならんで口吻を突き刺しているさまは、飼い葉桶にむらがる家畜のようです。

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かなり探し回ってようやく一匹、孵化途中の個体を見つけました。
抜け殻はしぼんでしまって、卵の殻と言うよりただの袋のようです。
右にいるのは孵化直後の幼虫でしょう。
卵の大きさは長径0.8mm前後です。

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少し角度を変えて。
小さな体に不釣合いに長大な口吻をもっています。

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アブラムシのついた葉を探していると、あちこちでこの白い卵が見つかります。
長径約1.2mm。一面に細かい模様があってなかなかきれいですが、ヒラタアブの一種の卵でしょう。幼虫がアブラムシを捕食するアブです。

(2010年3月5日・神戸市中央区)

*お知らせ

大きすぎて見づらいと言う意見があったので、写真のサイズをまた元に戻して少し小さくしました。
まだブログを始めたばかりなので、いろいろ試しています。

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半翅目」カテゴリの記事

コメント

こんばんは、
先ほどは、助かりました。
相変わらず、精細な絵に撮れてますね。
コンマ以下の計測が出来るのもすごい!
京の和菓子のような色と清涼感(?)、
美味しそうです。

投稿: jkio | 2010年3月10日 (水) 22時55分

こんばんは、

2枚目の写真も、いいな~と思いますが、最後の卵の表面が気に入りました。
でも、まだ同じような写真を撮れるレベルにありません。
でも、おちゃたてむしさんが背中を押してくれたので、レンズの逆付けは試してみようと思ってます。
確か、24mmか28mmのレンズがあったと思いますので、先ずはアダプタの調達からですね。

投稿: そら | 2010年3月10日 (水) 23時12分

jkioさん、おはようございます。
何かの参考になると思って、なるべく撮影倍率を記録するよう心がけています。
ベローズのレールに実測で倍率値を刻んでいるので、ピントのあっている限りはほぼ正確だと思います。
ちょっと大き目の被写体は普通のマクロレンズなので、たいがい大きさ不明です。

投稿: おちゃたてむし | 2010年3月11日 (木) 07時22分

そらさん、おはようございます。
小さいのは嫌いではないのですが、ちょっと多すぎました。
これから暖かくなるにつれて、もう少し大き目の虫も出していけると思います。

こういう写真は、撮影方法や機材をいろいろ工夫するのも(私にとっては)楽しみの一つです。

投稿: おちゃたてむし | 2010年3月11日 (木) 07時31分

卵から孵化した世代を、特別に「幹母(Fundatrix)」と呼びますが、これらはそれにあたります。幹母は、後の世代に比べて、体に丸みがあったり、触角や脚が短めになったりする種類が多いようです。オオアブラムシでは、そういう違いは顕著ではなさそうですね。1枚目にも成虫はいないようですが、みんな頭が淡褐色である点が特徴的と思います。
 おちゃたてさんの画像が特に微小昆虫で鮮明なのは、背景の選び方とストロボの位置(光を充分に散乱させることもあわせ?)の工夫のように思うのですが、どうなんでしょうか。 焦点深度の深さも気になっていますが、絞りは11くらいに固定されているのですか? OM の35mmを使ったことはないので、どこが違うのかいまだに判りませんが、微小昆虫のシャ-プな撮影にとても便利なレンズだった、ということを思い出しました。

投稿: ezo-aphid | 2011年1月 7日 (金) 14時49分

ezo-aphid さん、
頭の色の違うのが見られることには気づいていたのですが、そんなのも居るというくらいにしか考えていませんでした。アブラムシの生活史についての知識がなかったからです。もっと勉強したいと思います。
撮影方法については、アブラムシ程度の大きさのものに使っているのはほとんど自作ベローズにつけたOM用の38/2.8マクロです。約×2.7~×6.0の範囲で撮影出来ますが、この孵化の写真で最大倍率です。この位の倍率になると通常撮影に比べて解像度ははるかに落ちます。
絞りは被写界深度と解像度の兼ね合いになりますが、だいたい×4.0前後まではF8、それ以上ではF5.6で使っています。どちらかと言えば被写界深度よりも解像度を優先する方なので、ピントの浅い写真が多いと思います。
照明は小型ストロボに簡単な拡散版をつけて正面から当てています。ただこのアブラムシのように、色が薄くて背景に溶け込んでしまいそうな場合にはストロボを前に出して被写体の真上、あるいはやや後方からあてることもあります。特にある程度光を透過する被写体の場合に有効だと思います。(12月30日に出したナシミドリオオアブラムシの産卵などがそれです。)
使用機材に関心を持って下さる方もあるので、近々記事にするつもりですが、どんなふうに説明するかで迷っています。

投稿: おちゃたてむし | 2011年1月 7日 (金) 23時36分

撮影法についてご教示ありがとうございます。絞りF8がベストという聞きかじりを元に、1枚のフィルムになんとか全体を納めようというプアマン精神が、解像度を落とすことになる、というわけですねー。どちらを取るか、考え込んでしまいます。カラーフィルム時代に微小昆虫も撮っていた田辺秀男さんは、倍率ごとのストロボ発光時間と絞りの適正組合わせを、経験値として持っていて撮影していました。専用ストロボのカメラによる自動調光を使わないとなると、そのような方法しかないように思うのですが。しかし、経験値を得るまでの試行回数の多さを想像すると、気が遠くなりそうです。

投稿: ezo-aphid | 2011年1月 8日 (土) 00時19分

ezo-aphid さん、こんばんは。
昆虫写真を撮り始めた頃にはフィルムカメラにマニュアルストロボだったので、私も露出のデータを出すのに大量のフィルムを消費しました。オリンパスが初めてTTL調光ストロボを商品化した時にはよくぞ作ってくれたと思ったものですが、それが今やデジタル化されて結果がその場で確認できるようになってしまえば、逆に自動調光がなくてもそれほど不自由も感じなくなってしまいました。おかしなものですね。

投稿: おちゃたてむし | 2011年1月 8日 (土) 20時27分

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