ヒメコバチ科の一種(Eulophus abdominalis Nees)(改題)
今年1月にマテバシイの葉裏で見つけた正体不明の蛹から、コバチの一種と思われる小さなハチが羽化してきました。
はじめに見つけた時には写真だけ撮って帰ったのですが、3月17日に覗いて見るとまだそのままの状態にあったので、ついていた葉ごと持ち帰り、羽化を待っていたものです。
これはメスだと思います。さかんに化粧行動をしていました。
同じ個体を上から。 体長2.4mmほどです。
こっちがオスでしょう。
触角の形が複雑で、体長がわずかに短く 体型もかなり細めです。
メスの顔と触角です。
このくらいのサイズのハチにはこんな金属光沢を持つものがたくさんいます。
最後に蛹の抜け殻です。
一つ羽化していないものがあります。死んでいるのかも知れません。
このハチもおそらく寄生性のものと思われますが、寄主の残骸らしきものは近くには見当たりませんでした。
(2010年3月17日・神戸市垂水区 学が丘北公園で採集 / 2010年3月26日・自宅にて撮影)
* 2011.1.23 追記とタイトル変更 *
この画像をお目にかけた上條博士から、次のようなご教示をいただきました。
「 コバチの1種: Eulophus abdominalis Nees, 雌と雄 (ヒメコバチ科)です。 自由に歩きまわる蛾の幼虫に外部・多寄生します。コバチの幼虫は成熟すると寄主まわりの葉の表面で蛹化します。蛹に囲まれた状態の寄主はしばらくの間は葉上に残っていますが、いずれ下に落ちます。」
写真から種名まで判明するとは思いませんでした。また、蛹の近くに寄主の残骸が見当たらなかったわけもこれでわかりました。タイトルを「コバチの一種」から表記のように変更しました。
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