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2010年5月25日 (火)

シロスジカミキリの脱出

しばらく休みがとれず昼間動けないので、仕事が早くすんだ日に夕暮れ時の公園を覗きに行きました。
ちょうどシロスジカミキリが姿を見せる季節なので、アラカシの幹に注意して探すと運良くすぐに一匹、出てこようとしているのが見つかりました。

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3年から4年、アラカシの幹の中で幼虫時代を過ごし、羽化したあと幹の表面に通じる穴を開いて外界に脱出して来るところです。
時刻は6時半を少しまわったところで、穴の中が暗くてよく見えず懐中電灯で照らすのですが、特に光を気にする様子もなくせっせと開通工事にはげんでいます。

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強力な大顎で材を噛み砕き、出口をひろげていきます。
子どもの頃、この顎で指に噛み付いたまま離してくれず、泣き出した記憶があります。

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だいぶ穴がひろがってきました。

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8時15分、もう充分と判断したのか、そろそろと頭を出してきました。

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8時17分、しばし休んだあと一気に出てきました。

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このブログではあまり登場することのない大物です。

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この公園ではシロスジカミキリの個体数はかなり多いようで、毎年今頃の時期になると園内のアラカシの多くに、このように大きな真新しい脱出坑が見つかります。そのわりに昼間見かけることが少ないのは夜行性だからでしょう。

このカミキリの天敵に有名なウマノオバチがありますが、私はまだ見たことがありません。この公園にはいないのではないかと思っています。この寄生バチのきれいな写真が、最近そらさんのブログに登場しました。

(2010年5月17日・明石公園)

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コメント

お仕事お忙しい中、ドラマチックな登場シーン、すばらしいですね。
複眼がステレオのアンプみたいに見えます。
幼稚園の森で、ママ友がシロスジに洋服を挟まれて半泣きになっていたのを助けて、大いに感謝されたのを思い出しました(^_^;)

投稿: 夏子 | 2010年5月25日 (火) 22時22分

夏子さん、こんばんは。
森のある幼稚園とはちょっと想像がつきませんが、素敵です。
でもシロスジカミキリの顎は、園児には少し手ごわいかも知れませんね。


投稿: おちゃたてむし | 2010年5月25日 (火) 22時45分

シロスジが怖いのはお母さんたちだけで、子どもたちは面白がって遊んでいました。
泣いた子もいたはずですね。
カブトやクワガタがたくさんいて、クロアゲハやモンキアゲハが飛び交っている広い雑木林でした。
そらさんのフィールドのすぐそばです。

投稿: 夏子 | 2010年5月25日 (火) 23時05分

夏子さん、
街中でよく見る、狭い運動場におきまりの遊具がならんだ幼稚園と比べれば天国ですね。
そんなところへ通える子どもは幸せです。

投稿: おちゃたてむし | 2010年5月26日 (水) 06時57分

シロスジカミキリの複眼まではっきり写っていて、すごいです。
幼虫時代は3、4年間もあるのですね。
触覚が長いのも印象的です。
今度、明石公園で頑張って探してみます。^^

投稿: らいとNGC7000 | 2010年5月26日 (水) 20時48分

らいとNGC7000さん、こんばんは。
幼虫期間については、ただ本で読んだだけの知識です。
明石公園のシロスジカミキリは、ちょうど今頃が羽化・脱出の最盛期のはずです。
大きな円い脱出坑のあるアラカシを探せば、見つかる可能性が大です。

投稿: おちゃたてむし | 2010年5月26日 (水) 22時19分

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