ナタネガイ科の一種(改題)
シラカシの幹に小さな粒々がたくさんついているので、ダニかと思ってルーペで覗いてみると、小さなカタツムリでした。
どれも直径1.5mmくらいのほぼ同じ大きさなので、おそらく同じ卵塊から誕生した兄弟たちでしょう。これくらいの大きさのカタツムリは昆虫を探しているとよく見つかりますし、写真の中に知らずに写りこんでいることもありますが、このように多数かたまっているのは初めて見ました。
右下の個体のアップです。成体に比べて殻の彫が深くて、ちょっとアンモナイトを思わせます。顔を出さないかと思って水をかけ、しばらく様子を見ていたのですが動きはありませんでした。
近頃はカタツムリも少なくなったと聞きますが、この公園にはまだまだ多くて、キセルガイ類もたくさん見られます。特にこの日は3日前の大雨のせいか非常に多く出てきていました。
* 6月5日訂正 *
非常に小さいのでてっきり赤ちゃんだと思って記事を書いたのですが、Aclerisさんから、小さくてもこれで成体なのではないかとのご指摘をいただきました(6月3日「キアシキンシギアブ」のコメント参照)。ご助言にもとづき関連のサイトを検索してみると、成体でもこれくらいの大きさのカタツムリが多種存在することがわかりました。よってタイトルの「カタツムリの子ども」を「カタツムリの一種」に訂正し、記事の一部も削除しました。
(2010年5月27日・明石公園)
* 2011年12月8日・追記とタイトル変更 *
こんな小さな貝の種名が判明するとは思っていなかったのですが、矢野さんからこれはナタネガイであろうとのコメントをいただきました。樹幹で生活する貝だそうです。タイトルを「カタツムリの一種」から「ナタネガイ」に変更します。
* 2020年11月26日・追記とタイトル変更 *
矢野さんから再度コメントをいただきました。「周縁角が弱いので、クルマナタネかも知れない」とのことです。その種であれば臍穴が小さいということなので、今度見つけたら採集して矢野さんに見ていただこうと思っています。とりあえずタイトルは「ナタネガイ科の一種」としておきます。
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コメント
ナタネガイだと思います。
この貝は、樹幹に付着して生活しているようです。
この貝は殻径2mmくらいですが、
落葉中にはさらに小さく、殻径1.5mmくらいの
ミジンナタネやハリマナタネが生息しています。
投稿: 矢野 | 2011年12月 8日 (木) 06時15分
矢野さん、はじめまして。
ナタネガイは菜種貝なんでしょうね。初めて聞きました。
チャタテムシなど微小な虫を探していると時々こんな小さな貝を見つけることがありますが、私にはそれが赤ん坊なのか成体なのかもわかりませんでした。後ほど記事を修正しておきます。
その後同じシラカシでこの貝を何度か見ていますが、同じ公園の他の木では見たことがありません。
陸貝に詳しい方からのコメントは初めてです。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年12月 8日 (木) 08時19分
以前にナタネガイとお伝えしましたが、周縁角が弱いので、クルマナタネかも知れません。クルマナタネなら臍孔が小さいです。
実物を見ればはっきりするので、もし今でも同じ場所にそのナタネガイが生息しているなら、数個体採集して送付して頂けないでしょうか。メールアドレス蘭に私のメールアドレスを記入していますのでご連絡ください。その返信に住所をお伝えしますのでよろしく御願いします。
投稿: 矢野重文 | 2020年11月25日 (水) 16時13分
矢野重文さん、
古い記事を思い出していただきありがとうございます。
同じものが見つかるかどうか分かりませんが、後ほどメールを差し上げます。
よろしくお願いいたします。
投稿: おちゃたてむし | 2020年11月25日 (水) 20時03分