ウチムラサキヒメエダシャク
トウネズミモチの葉裏に同じような蛾が2匹いました。
写真で調べると、ウチムラサキヒメエダシャクという種のようです。食草にとまっているのかと思いましたが、幼虫はエノキなどを食べるそうです。
きらきら光る鱗粉がきれいです。この状態で左右の差し渡し18mm弱です。
右に写っていた方です。少し大きく差し渡し19mmほどです。色と模様も違いますが同種のようです。オスとメスかも知れません。
(2010年7月16日・神戸市垂水区 学が丘北公園)
* 2011.5.15 追記と写真追加 *
「明石の蛾達」のYAMKENさんから、この種の雌雄の識別点について教えていただきました。それによると、オスには前翅の根元付近に刻孔という、鱗粉を欠いて透明の窓のようになった部分があることでメスと区別できるそうです(コメント参照)。上の写真では、2枚目の個体にはそれが認められるのでオス、3枚目には認められないのでメスということになります。
元のサイズではわかりにくいので、2枚目のオスの部分拡大画像を追加しておきます。矢印の先に「刻孔」が見えます。
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コメント
えらく古い記事にコメントをいたします。
♂と♀の識別についてです。
当初、私は♀にしか出会えておらず♂の識別点らしいものは見付けていたのですが自信がありませんでした。
昨日(2011/05/14)にようやく♂をゲットし、確認できるに至りました。
最初に貴殿の推測は一つを除いて正解です。
翅の色模様は種の変異であり、♂♀の識別には使用できません。
ちなみに私の♂は貴殿の♀に近いものです。
♂の特徴は前翅に刻孔があることです。
刻孔とは翅の一部分に鱗粉(毛)が無く窓のように透けて見えるものです。
種によって形や位置が異なりますがなぜあるのかは知りません。
左右共にありますが右側の方が判りやすいです。
前翅の根元付近にある和風便器のような形をしています。
小さい種であるため私のボケ写真では難しいですが、貴殿のではハッキリと判りますので一度ご確認ください。
投稿: YAMKEN | 2011年5月15日 (日) 18時09分
YAMKENさん、こんばんは。
古い記事まで気に留めていただいてありがとうございます。
なるほど、よく見れば2枚目の個体に「和風便器」の形が認められます。私は色模様の違いばかり見ていて、全く気づきませんでした。それにしてもオスにだけ存在するということに、どういう意味があるんでしょうね。
元のサイズでは見にくいので、2枚目の部分拡大画像を追加しておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2011年5月15日 (日) 23時09分
刻孔なんて聞いたことも無かったのですが、大図鑑ではエダシャク類の諸処の種に、「雄は前翅基部に刻孔があり」と記されていました。ネットでは、ウコンエダシャクの例で、「前翅基部に刻孔があり、その部分は半透明。オスはこの部分を使って音を出す。」とありました。配偶(威嚇?)行動に関係するのでしょうね。でも、何とこすり合わせて音を出すんでしょう?
投稿: ezo-aphid | 2011年5月16日 (月) 22時21分
ezo-aphidさん、おはようございます。
発音器官なんですか。「大図鑑」はまだ目にしたこともないんですが、ちゃんと載っているんですね。音と言っても恐らくごく小さな音量なんでしょうが、ほんとにどうやって出すんでしょう。
投稿: おちゃたてむし | 2011年5月17日 (火) 06時22分