サカガミハキリバチとヤノトガリハナバチ?(タイトル変更)
* 2023.01.31 追記とタイトル変更 *
写真のハキリバチは当初スミスハキリバチとしていましたが、記事をご覧になったハチに詳しい方から、顔面や脚の色からこの♀はスミスハキリバチ Megachile humilis ではなくサカガミハキリバチ M. remota sakagamii と判断できると教えていただきました。タイトルを変更しておきます。
遊歩道わきの土手の斜面です。
巣穴の中でごそごそと動いているハチがいました。ハキリバチの巣穴のようです。
外に出て来たのを見れば巣穴の主のハキリバチではなく、それに労働寄生するトガリハナバチの一種です。40cmほど離れた場所で頭を巣穴に向けて待機しています。
巣穴から出てくるハキリバチです。貯食中のハキリバチは数分間に一度巣穴に戻ってきます。
外で待機しているトガリハナバチはハキリバチが巣穴を離れるたびにすかさず飛び込んでいきます。寄生卵を産み付けるタイミングを計っているのでしょう。
ちょっとピンボケです。
貯食を終えたハキリバチは巣穴の閉塞を始めました。巣材の供給源はすぐ近くにあるようで、数十秒に一度の割で切り取った葉を持ち帰ります。
この時点ですでにトガリハナバチは姿を消していますが、無事に寄生卵を産みこんでいたとすればハキリバチの労働は徒労に終わることになります。
二種のハチの種名については自信はありませんが、スミスハキリバチ(サカガミハキリバチでした)とヤノトガリハナバチだと思います。宿主も寄生者もともに同じハキリバチ科に属するというのも面白いですね。
(2010年9月9日・三木市 三木山森林公園)
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コメント
こんばんは♪
たまたま昨日、ハキリバチらしき蜂が地面の穴に葉っぱをくわえて潜るのを見かけました。
はじめは、「ミツバチが青虫?」と思って近づいたんですが(^_^;)
待っていればこんなドラマが見られるんですね!!
穴は苔の中に開いていて、待っていても全然出てこないので、
苔を剥がしても何も出てきませんでした。
荒っぽくて忍耐力のない自分を大いに反省します(^_^;)
投稿: 夏子 | 2010年9月21日 (火) 20時44分
夏子さん、こんばんは。
ハキリバチは街中にも結構いるようで、以前団地内で放置バイクのハンドルグリップの穴に巣を設けているのを見たこともあります。
ところがいつも虫探しをしている公園などでは滅多に見ないのが不思議です。
葉を切り取るところもなかなか鮮やかな手際ですがしばらく見ていません。
投稿: おちゃたてむし | 2010年9月21日 (火) 22時11分