タマバチの一種
アラカシの実に産卵していたタマバチの一種です。
以前アラカシの枝に産卵しているタマバチの写真を出したことがありますが、ドングリに産卵するのを見たのは初めてです。
周りの枝を探すと他にも数匹、産卵中のものが見つかりました。
逆光で見ると体が赤く透けて、まるで蜂蜜でも詰まっているように見えます。
どの個体もドングリの「ぼうし」の縁を狙って産卵管を突き刺しています。
一回の産卵にはかなりの時間がかかるようで、一枚目の写真の2匹は少なくとも30分間は同じ姿勢を保ったままでした。
体長2mmほどですが、5月頃に枝に産卵するものとは色も形も違っているので別種だと思います。
最後に、上と同じ個体の顔です。
このドングリにいったいどんな虫こぶが出来るんでしょう。
(2010年9月17日・明石公園)
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コメント
おじゃましま~す。たびたびで恐縮です。
面白そうなやつがいるもんですね。「タマバチって実に寄生するのがいるのかなー」と思い、「虫えい図鑑」381p の表II-2を見ると、ブナ科のコナラ・ミズナラなどで7例と少なく、カシ類には未知、とあります。しかも、既知種の場合は、実のでき初めころに産卵して、ドングリ内部を食害するため、実はまともな大きさには生育しないらしい。
この場合、シラカシでは初めて、しかも実の生育中期に産卵するので、新種タマバチかもしれませんねー。実にペイントで印をつけて、成熟期に拾えば、(翌年の夏に?)羽化成虫を見られるかも。
投稿: ezo-aphid | 2010年12月 4日 (土) 15時19分
ezo-aphid さん、
私の手元には「虫こぶハンドブック」しかなくて、それも最近になってようやく買ってきたものですが、それには出ていなかったものですから、まあこんな奴もいるんだろうと言うくらいに考えていました。
実に印をつけることまではしていませんが、秋になって同じ枝を見るとまだ緑色のドングリの中に褐色に変色したものが多数混ざっていました。これが多分ハチに寄生された実だろうと推測していたのですが、もっと真面目に追跡しないといけませんね。来年また機会が得られれば、是非試みたいと思います。
知らないことばかり教えていただいて感謝のひと言です。これからも宜しくお願いします。
投稿: おちゃたてむし | 2010年12月 4日 (土) 20時42分