ハバチの幼虫とヒメコバチ科の一種(改題)
頭上のヤマザクラの葉を食べていたハバチの幼虫です。
チュウレンジバチの仲間だと思いますが、種名は私にはわかりません。
左の個体の背中にゴミのようなものがついていると思ってよく見ると、小さなハチです。
枝をそっとひき下ろしても、ハチは気にするようすもなく幼虫の背中を歩き回っています。
寄生バチの一種だと思いますが、やはり枝に手を触れたことで警戒しているのか、産卵の場面は見られませんでした。
体長1.8mmくらいです。
(2010年9月21日・神戸市北区・丹生山)
* 2011.1.23 追記とタイトル変更 *
コメントにあるように、ezo-aphid さんが上條博士に照会して下さったところ、これはヒメコバチ科、Tetrastichinae 亜科の一種であるとのことです。詳しくはコメントをご覧下さい。タイトルを「ハバチの幼虫と寄生バチ?」から表記のように変更しました。
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コメント
こんばんわー。上條さんに照会した結果をお知らせします。
「これは、ヒメコバチ科の Tetrastichinae 亜科の1種(雌)です。この亜科では、中胸背板の中央に1本、小盾板(scutellum)に1対ある線がはっきりと見えますが、これがあれば確実です。ただし、この亜科には属が多く、その違いは微妙なので、写真からの属の判定はまず無理です。なお、「そら」さんの蜂の仲間(4)もこの亜科の(雌)ですが、別種です。」
投稿: ezo-aphid | 2011年1月23日 (日) 21時30分
ezo-aphid さん、こんばんは。
相変わらずお世話になっています。
そらさんの撮られたのはやはり別種ですか。
よく似ているけれども体の光沢がちょっと違うような気もしていました。
背中の3本線が亜科名の由来なんでしょうね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月24日 (月) 00時30分
気づきませんでしたが、そうかもしれません(英語は嫌いでもラテン語は好き!?)
そらさんの1月26日づけに、同じ亜科の Sigmophora brevicornis という種が載っていますが、こちらは、上條さんが「中胸中央の線は拡大してもほとんど見えませんが scutellum(これでは黄色い四角)の1対の線はよく見えます」と説明されています。想像ですが、この種は体色などに特徴があって、一見して見分けやすいのかもしれません。
コバチ類の素性を知るには、少なくとも背面と側面図が必要で、できれば顔面も、ということのようですね。私の持ってる検索表では、亜科の区分に翅脈を使っているので、ほとんどの生態写真では判別できません。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月27日 (木) 08時40分
ezo-aphid さん、こんばんは。
いろいろ教えていただいたおかげで、最近では私も種の判別の役に立ちそうな特徴を確認できる写真も撮っておくように心がけています。
しかし小型のハチやハエの翅脈を判別できるように撮るのは難しいですね。
ストロボの角度などいろいろ工夫してみても、特に翅を重ねた状態ではうまく見えないことが多いようです。
生態写真の限界ですね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月27日 (木) 20時17分
tukikです。
こちらの2011年1月29日撮影の1種目の画像がこのページと同亜科の可能性があるので、リンクを張らせてもらいました。
投稿: tukik | 2011年2月20日 (日) 09時35分
tukikさん、おはようございます。
ヒメコバチ科も、その中の Tetrastichinae亜科も種類が非常に多いようですね。これからもお互い似たような種を撮ることが多いと思います。大いに参考にさせていただきたいと思いますので宜しくお願いします。
投稿: おちゃたてむし | 2011年2月21日 (月) 06時27分