セナガアナバチ
ゴキブリを獲物にすることで知られる狩りバチです。
太いイヌビワの幹の片面が枯死していて、タマムシやカミキリムシの穴がたくさん開いています。ハチはそれらの穴に次々と頭を突っ込みながら忙しく駆け回っていました。
しばらく見ているとハチのお目当てはこれらの虫穴に残っている木屑などのかけらのようで、それを自分の巣穴に持ち込んでいるのです。
このハチが巣穴に利用しているのは画面中央に近い方の円い穴です。
おそらくすでに獲物の搬入と産卵を済ませて、巣穴の閉塞作業をしているところでしょう。
周囲の虫穴には材料が少ないらしく、一つのかけらを見つけて持ち帰るのにかなりの時間を要しています。それでもハチは飽くまでこの木の幹から材料を探す方針のようで、一度も地上に降りたり他の木に飛んで行ったりはしません。
そこで一計を案じて、ハチが繰り返し出入りしているいくつかの虫穴に、こちらから材料を補給してやることにしました。
上の写真の木屑も私が用意してやったものですが、ちょっと大きすぎて搬入に手間取ったのが幸いして、ようやくほぼ全身にピントの合った写真が撮れました。非常に動きが活発なので、ピンボケ写真の量産になってしまいます。
ずいぶん大きくアゴが開くものです。
これまで何度も見たことのあるハチですが、いつ見ても忙しく走り回っているのでまともな写真が撮れたのはこれが初めてです。
この次にはゴキブリを捕える瞬間は無理としても、せめてそれを運んでいる場面を撮りたいものです。
(2010年10月2日・明石公園)
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