アカカイガラムシの一種(Kuwania sp.)(タイトル変更)
毎年今頃、産卵中のクヌギカメムシを見たいと思ってアベマキの幹を探していると、必ずと言っていいほどこの赤い虫が見つかります。
カシノアカカイガラムシのメスだと思います。体長4mm足らずの小さな虫ですが、なにしろこの色なので幹の上を歩いていると良く目立ちます。
全身がビニール製品のような質感で、複眼らしきものも見当たらず、普通の昆虫のイメージからはかけ離れた印象です。
6月にアラカシで撮ったダルマカメムシの幼虫と一緒に写っていた微小な赤い虫が、この虫の生まれたての幼虫ではないかと思っています。オスには翅があるそうですが、交尾でも目撃しないことにはそれと認識出来ないでしょうね。
お目当てのクヌギカメムシの産卵ですが、今年は例年より早く終わってしまったようで、すでに産みつけられた卵しか見つかりませんでした。
(2010年12月2日・明石公園)
* 12月13日追記と訂正 *
毎年初冬に見かけるこの虫がカシノアカカイガラムシだとこれまで思い込んでいたのですが、どうやら別種(未記載種?)のようです。出現期も違うし、大き過ぎました。詳しくはezo-aphid さんからのコメントをお読みください。
また、クヌギカメムシの産卵が終わってしまったというのは早合点で、一週間後の12月9日、同じ場所で産卵中の数匹を見つけました。
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コメント
おじゃまします。カイガラムシ図鑑(河合省三、1980)89-90頁を見てみました。
カシノアカカイガラムシは、雌成虫は4月-6月、年1回発生、体長1.5-2.0mm、口器は退化・欠如、とあります。
さらに、アカガシには本種によく似た大型の別種(未記載)が寄生する、と書かれています。ご参考までに。
投稿: ezo-aphid | 2010年12月13日 (月) 11時30分
ezo-aphid さん、こんばんは。
季節は違うし体長は倍ほどあるし、これはカシノアカカイガラムシではなかったんですね。
アカガシにつくものならアベマキにいても不思議はないので、よく似た大型の未記載種というのがこれでしょうか。
それにしてもこれ程普通に見かける種が未記載とは!
投稿: おちゃたてむし | 2010年12月13日 (月) 20時01分