トビコバチ科の一種(Microterys属?)
写真の整理が追いつかなくて、とっくに年も明けたのに年末に撮ったものが続きます。
ヤツデの葉の裏で見つけたトビコバチの仲間です。
以前クロマルカイガラトビコバチというのを出していますが、全体の形はそれによく似ています。
北隆館の図鑑に出ているルビーキヤドリトビコバチ(Microterys speciosus Ishii)という種に近いように思いますが、説明を読めば触角に少し違う部分があるようです。しかし翅の斑紋を見ればMicroterys 属には違いなさそうです。頭端~翅端でちょうど2mmほどです。
しつこく撮っていると歩き始めました。触角が顔の下の方についているのでずいぶんユーモラスに見えます。
(2010年12月27日・明石公園)
* 1月10日追記 *
記事の中でも触れた図鑑の中のルビーキヤドリトビコバチ(メス)の記載との違いについて、ezo-aphid さんが原記載にあたって調べてくださいました。詳しくはコメントを読んでいただきたいのですが、細部の違いが依然残り、結論は何ともビミョー、ということです。簡単にはいかないものですね。
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コメント
おはようございまーす。
この画像はルビーキヤドリトビコバチ雌との一致点が多いですね。北隆館図鑑では、触角の白色部が図と説明文で違ってますので、原記載(Ishii、1923)で確認しました。図が正しく「第4~第6繋節は白色」という説明文になります。この画像では第4繋節が白くないのと、第1繋節が梗節より長く見えない、という違いがありますね(節の名前は、図鑑66pのF図トビコバチを参照)。3枚目で柄節下面に膨らみが見える点は記載と一致しますが、結論はなんともビミョー。 私なら、「ルビー?キヤドリトビコバチ・雌」という表題にするところです。属はあってるが種はいまいち疑問(学名で表現すると、Microterys ?speciosus)という意味ですが。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月10日 (月) 10時37分
ezo-aphid さん、こんばんは。
私も図と説明文が違うように思ったのですが、図の方が正しいんですか。
しかしやっぱり細かい部分が記載と一致しないので、種名までは難しいでしょうね。
とりあえずタイトルはそのままに、追記で補足しておきたいと思います。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月10日 (月) 20時28分
長崎で掬い取り採集された後は、国内からの報告がほとんどありませんが、体色および触角節の白色部などから見て、中国大陸や韓国からも知られる Microterys rufofulvus Ishii,1928(和名なし)が有力候補と考えます。原記載や中国の検索表には図版が載っていないので、確定作業がつらいものになりそうです。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月11日 (火) 01時31分
ezo-aphid さん、
1,2年前にも同じ場所で同種と思われるものを撮っているはずなのですが、整理が悪くてまだ出てきません。見つかれば触角などの特徴を比較してまたご報告したいと思います。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月11日 (火) 21時07分