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2011年1月22日 (土)

クダアザミウマ科 Bactrothrips flectoventris (改題)

* 2011.01.23・追記とタイトル変更 *

このアザミウマについてフッカーSさんとezo-aphid さんが詳しく調べて下さった結果、クダアザミウマ科のツノオオアザミウマ属(Bactrothrips)の一種であることがわかりました。詳しくはお二人のコメントをお読み下さい。タイトルを「クダアザミウマの一種」から表記のように変更しました。

* 2013.09.10・追記とタイトル変更 *

先にいただいたコメントでezo-aphid さんが「6の字、または釣り針」型の特有の休止姿勢とる Bactrothrips flectoventris という種名を挙げておられましたが、この度SOさんより、それで正解でしょう、とのコメントをいただきました。
再度タイトルを変更して種名を入れておきます。

小さな虫ばかり登場する中でも、アザミウマ類は初お目見えです。

_dsc8726
ヤツデの葉の裏にいました。腹部の末節が管状になっているのでクダアザミウマ科だと思います。

_dsc8738
この仲間としては大型で、曲げた腹部を伸ばせば体長4mmくらいでしょう。

(2011年1月5日・明石公園)

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アザミウマ目」カテゴリの記事

コメント

こんにちわ。
いいなぁー、私もアザミウマ類は成虫・幼虫ともにいくつか撮ってますが、いまだに種類が判明したものはありません。まあ、それはカメラのスペックによるところも大きいですが(笑)。
おちゃたてむしさんの撮った個体は、腹部の末節の管や頭部の形状も特徴的ですが、もっとも特徴があるのは触角だと思います。これは種類が分かりやすいです。
おそらく上の個体は、クダアザミウマ科のGigantothrips harukawaiで確定だと思います。Gigantothrips harukawaiの分布は四国で、holotypeは高知の黒尊の個体です。Gigantothrips harukawaiが含まれる亜科(Idolothripini)は国内では2属2種で、もう1種はIdolothrips kawamuraiですがこちらは分布が九州となってますので、分布的にも1種に絞れます。
属の検索としては、頭部が複眼の前方に突き出ていなくて尾管が腹部第9節の4倍ほどあればGigantothrips、頭部が複眼の前方に突き出していて尾管が腹部第9節の5~6倍あればIdolothripsということになるようです。
寄主植物はよく分かっていないようで、Gigantothrips harukawaiにおいてはメスしか採集記録が無いようですので、オスを探すと快挙かもしれませんね(笑)。

投稿: フッカーS | 2011年1月22日 (土) 09時26分

あ。忘れてました。
標本画像は、こちらにあります ↓

農業環境技術研究所 標本館所蔵タイプ標本/Thysanoptera 総翅目(アザミウマ目)
http://www.niaes.affrc.go.jp/inventory/insect/inssys/thysanolst.html

投稿: フッカーS | 2011年1月22日 (土) 09時38分

わ! ついにクダアザミウマが出てきましたか。  「予想はしてたんだけど困ったなー」と思ったら、いいきっかけとなる助け船が・・・・。
フッカーSさん、有難うございます(そらくんとこのAclista属でもお世話になりました)。
 上記の説明の大部分は黒澤三樹男(1968)によるものですが、さらに調べてみたら harukawai も kawamurai も Haga & Okajima(1989、下記サイト)により、Bactrothrips 7種のうちの同物異名(synonym)となって消えていました。つまり、Gigantothrips harukawai は、現在「B. brevitubus ツノオオアザミウマ」と呼ばれています。この属は、日本では南西部に多く、カシ類の枯葉などにいてキノコの胞子を食べているとのことです。雄の第6節脇腹に突起があるため、ツノ(=Bactr-)という言葉がはいったようです。この文献には検索表もあるのですが、脚の色がすんなり brevitubusに向かってゆきません。ということで、ここしばらくは「ツノオオアザミウマ属の一種」との表記では、いかがでしょう。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110000510774

投稿: ezo-aphid | 2011年1月22日 (土) 16時15分

ezo-aphidさん、こんにちわ。こちらこそ、ezo-aphidさんのコメントはいろいろと参考にさせてもらってました。
Gigantothripsはいつの間にかそんなことになっていたんですね。改めて調べてみると、ツノオオアザミウマはすっかりメジャーになって、害虫対策のサイトなんかでも普通に出てきました(笑)。分布の確認域もすっかり広がったようで、アザミウマ類はさすがに研究も進んでいるみたいですね。こういうとき、付け焼刃だと情報の新旧や正確な情報が判断出来ずにボロが出ます(汗)。
大変勉強になりました。有難うございます。

投稿: フッカーS | 2011年1月22日 (土) 17時43分

おちゃたてさん、こんばんわ。お留守の間に、勝手にふたりで盛り上がっております。正攻法ではとても歯がたたなかったのですから、フッカーさんの「ワープしたヒント」は大変貴重でした。
ところで、これらのうち1種だけ、生身で判別できるそうです。B. flectoventris という種類は、雌雄ともに水平に「6の字、または釣り針」型の休止姿勢をとるそうです(学名もそういう意味のようです)。

投稿: ezo-aphid | 2011年1月22日 (土) 18時44分

フッカーSさん、ezo-aphidさん、おはようございます。
大人の難しい議論を漏れ聞く小学生の心もちで、両巨頭のコメントを読ませていただきました。
同種と思われる大型のアザミウマはこれまでにも度々見ています。
以前に調べた北隆館の「原色昆虫大図鑑」ではツノオオクダアザミウマ(=ツノオオアザミウマ)が該当するように見えたのですが、分布が「奄美大島・沖縄本島」とされていて、単純に大きさだけを見ても他には候補がなかったもので、図鑑には載っていない種だろうとあきらめていました。改訂前の、昭和33年発行のままの内容なので情報が古すぎましたね。
フッカーSさんに教えていただいたサイトはとても参考になります。ezo-aphidさんのご紹介の方は私にはちょっと・・・。
休止姿勢について、この写真では「釣り針型」とまでは言えないですかね。
以前に撮ったものでは、カメラを近づけると威嚇するようにお尻を左右に振り回すのを見たこともあります。
タイトルは、「ツノオオアザミウマ属の一種」としておきます。
ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2011年1月23日 (日) 06時43分

B. flectoventris で正解でしょう。6の字型の休止姿勢は独特です。最初「明石」で発見されたのも偶然です。西日本には広く分布しているようです。食菌性でアラカシの枯れ葉に限って発見されます。Bactrothrips属の種はどれも枯れ葉に生息し、シイやカシ類の枯れ葉(枝が折れて枯れたものが樹上にぶら下がっているような枯れ葉)に多く、西日本では探せば簡単に見つかります。ただし、B. montanusだけはミズナラなど山地のブナ科にしかいません。また、B. quadrituberculatusはクヌギなど落葉のブナ科でしか発見されません。一番多いのは最も大きなB. brevitubusで、シイの枯れ葉に多くいます。卵塊を保護する成虫の行動を観察するのもそれほど難しくありません。

投稿: SO | 2013年9月10日 (火) 15時12分

SOさん、
写真の種についてはフッカーSさんとezo-aphidさんにいろいろご検討いただいていましたが、最後にezo-aphidさんが挙げられた「独特の休止姿勢」からの推測が当たっていたわけですね。最初明石から発見されたということも偶然とはいえ驚きです。この写真を撮った公園にはアラカシが非常に多いので、おそろく沢山生息しているんでしょうね。また冬場の越冬昆虫探しの時以外には枯葉に注意することがあまりなかったのですが、探す目標が一つ出来たのでこれからは気をつけたいと思います。卵塊を保護する習性も是非一度見たいものです。
この度は多くの種についてご教示をいただきありがとうございました。自分で見てもほとんど何も分からないのですが、見る人が見ればこの程度の写真でも属や種まで判別できることもあるということが分かってとても嬉しい気分です。これからもたまに覗いていただければ幸いです。

投稿: おちゃたてむし | 2013年9月10日 (火) 21時01分

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