ヒメコバチ科の一種(Apleurotropis sp.)
これも冬場の葉裏に珍しくないコバチです。
全身緑色に輝くきれいなハチですが、名は知りません。ヒメコバチ科ではないかと思っているのですが、それも山岸健三先生の「寄生蜂の解説」にあった、「コバチ上科で最も種類が多い」というのと触角が「一見6節に見える」、そして「脚のふ節は4節」という記述だけが根拠です。
同じように名前のわからない小さなハチやハエは他にも沢山撮っていますが、記事に載せるとなるとどうしてもこんなきれいなものを優先してしまいます。
体長2.3mmくらいで、マテバシイの葉裏にいました。
(2011年1月4日・神戸市垂水区 学が丘北公園)
* 1月21日追記 *
この画像を上條博士に見ていただいたところ、ヒメコバチ科 Apleurotropis 属の一種のメスであろうとのことでした。潜葉性の小蛾に寄生するそうです。タイトルを「ヒメコバチ科の一種?」から表記のように変更しました。親切に検討して下さった上條博士に感謝いたします。
| 固定リンク
「膜翅目」カテゴリの記事
- モチノキタネオナガコバチ(2019.07.27)
- ナガコバチ科の一種(?Metapelma sp.)(2019.07.23)
- ウスマルヒメバチ亜科の一種(Lissonota sp.)(2019.07.18)
- フサトビコバチの一種(?Cheiloneurus sp.)(2019.07.12)
- アミメアリ(2019.07.04)
コメント
こんばんは、
去年の冬に、私も多分同じ種類のハチを撮りましたが、真上からの1カットだけでした。ヤツデの葉の裏にいたと思います。
テレコンを使用する前だったので、本当に小さなのしか撮れてませんが。
その時は、勝手に「コガネバチ」の仲間かなって思いましたが、できれば科の名称が分かったらと思います。
投稿: そら | 2011年1月17日 (月) 22時51分
そらさん、おはようございます。
私がヒメコバチ科ではないかと思ったのはほとんど当てずっぽうで、間違いの可能性大です。
正しい科名はどなたかが教えてくださるのを待つだけです。
もうしばらくは葉裏探しの季節が続きますね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月18日 (火) 06時20分
いえいえ、写真には写りにくい「ふ節」を4節と確認するだけでも、格段に科の絞り込みは進みます。今回もヒメコバチ科!のお見立ては当たり、とのことです。眼が毛毬のようで触角も奇妙、などの特徴があるので、属を絞れるかもしれません。ご期待のうえ、しばしお待ちください。
投稿: ezo-aphid | 2011年1月19日 (水) 23時08分
ezo-aphid さん、おはようございます。
当たっていましたか。ありがとうございます。
最近撮ったコバチ類を眺めていると、どれもこれも「ヒメコバチ科」に見えてきます。
実際には違うのも混じっていると思いますが、やはりこの科の種数は多いんでしょうね。
この季節、野外を歩き回っても見つかるのはこんな小さな奴ばかりです。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月20日 (木) 06時41分
Databaseで調べると、Apleurotropis は20種くらいの属で、日本には3種いるようです。ハモグリバエにも寄生するようで、同属の参考画像がありました。
http://cse.naro.affrc.go.jp/konishi/kumatai.htm
投稿: ezo-aphid | 2011年1月23日 (日) 12時27分
ezo-aphid さん、こんばんは。
早速画像を見ました。
オスの触角には長い毛が沢山生えているんですね。
また体の金属光沢は標本になってもよく残っているのに、複眼はいかにも死んでしまっています。
ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年1月24日 (月) 00時05分