タマバチトビコバチ(改題)
再び微小昆虫です。
例によってヤツデの葉裏でじっとしていましたが、撮影を始めると歩き出してしまいました。
触角で葉面を叩きながら歩きます。動き始めるとなかなかこっちの思うような角度で撮るのが難しくなります。
北隆館の大図鑑の図と見比べると、背面の構造などからトビコバチ科には間違いないと思います。頭頂部の形や腹部の色、透明な翅などを見るとクヌギトビコバチという種に似ていると思いますが、ちょっと違うようでもあります。
(2011年2月1日・神戸市須磨区 奥須磨公園)
* 2月11日・追記とタイトル変更 *
ezo-aphid さんから、やはりクヌギトビコバチ(=キイロクヌギトビコバチ、Cynipencyrtus flavus Ishii)で良さそうだとのご意見をいただきました。北隆館の図鑑に載っていた「クヌギ・・・」と「キイロクヌギ・・・」はその後同種とされたようです。詳しくはコメントを参照してください。タイトルに種名を、とりあえず?付きで入れました。
* 2012年1月26日・追記とタイトル再変更 *
ezo-aphid さんが、クヌギトビコバチの所属と和名についての最近の変更を知らせて下さいました。それによるとクヌギトビコバチ Cynipencyrtus flavus Ishii はトビコバチ科からマメトビコバチ科 Tanaostigmatidae に移され、和名もタマバチトビコバチに変わったとのことです。タイトルの「クヌギトビコバチ」を新称の「タマバチトビコバチ」に変更し、また「?」は必要なさそうなので外しました。
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コメント
おはようございます。 よく似てますねー。クヌギトビコバチ(C. bicolor Ishii,1928)について調べてみました。
これは立川さん(1978)によってCynipencyrtus flavus Ishiiと同種にされました。flavusは体長1.3mm、長崎県でコナラのタマバチゴールから6・8月に羽化しています。触角の先端節が尖っていないので、これは雌ですね。この2種が同じとなると、この種の体色変異が大きいということになり、後腿節が黒っぽいのも問題ないでしょう。下記の107p.に図が載ってます。 和名はキイロが入らない方が、体を表してふさわしいですよね。
http://www.nhm.ac.uk/resources/research-curation/projects/chalcidoids/pdf/Ishii928.pdf
投稿: ezo-aphid | 2011年2月11日 (金) 09時34分
ezo-aphid さん、早速にありがとうございます。
図鑑には「酷似する」とありましたが、結局二つは同種になっていたんですね。
絵合わせだけで「くぬぎ・・・」とよく似ているとは思ったのですが、触角の細部が私の写真ではよく見えないのと、お気付きの通り後腿節の色が図鑑と異なるのが気になっていました。
タイトルには一応?付きで和名を入れておきました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年2月11日 (金) 20時08分