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2011年3月11日 (金)

ニセコミスジキモグリバエ

枯れて皺くちゃになったヤツデの枯葉の中に隠れていた小さなハエです。

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折りよくつい先日、同種と思われるものがそらさんのブログに登場して、おかげで種名を知ることが出来ました。ニセコミスジキモグリバエ Tricimba stigma Kanmiya という種だそうです。

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そらさんの記事にコメントを寄せられた ezo-aphid さんによれば、特徴の一つが4本の太い刺毛のある小盾板の形だそうです。その部分にピントの合った写真からトリミングしてみました。胸背の車の轍のような縦条もちょっと変わっています。

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横から見ると背中の膨らみが大きいことと、小盾板がめくれ上がったように上を向いているのも特徴的だと思います
。体長約1.5mmです。

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顔です。

(2011年3月2日・明石公園)

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双翅目」カテゴリの記事

コメント

早速にアップして頂きありがとうございます。2枚目の胸背と小盾板は、ショコたん風に言えば、”渋くてシビレルす”ですなぁ。この属は腐食性で、ザゼンソウやササ、キツネノチャブクロ類(キノコ)の腐敗中からの記録があります。
日本のキモグリバエは、Kanmiya(1983)以降の記録は少なく、30年前に出された九大目録(「MOKUROKU」の前身)では、ざっと53属150種ほどです。しかし、分類の報文では、図の多くは雄の生殖器なので、現物をロクに見たこともない素人が所属をたぐるのは容易ではありません。このような画像集で、おおまかでも属のイメージができれば素晴らしいのですが・・・・・・(実はプリントアウトして収集中)。

投稿: ezo-aphid | 2011年3月11日 (金) 11時14分

かわいいキャラクターに見える小楯板ですね。猫というより小悪魔みたいです。
ハモグリバエって体長数ミリですよね、その小楯板にピントが会うとはすごいです。

ブログにリンクを貼らせていただきました。事後報告ですが、よかったでしょうか。

投稿: むいむいのお時間 | 2011年3月11日 (金) 21時09分

ezo-aphidさん、こんばんは。
キモグリと言っても、鳥の糞から出てきたりキノコを食ったりと色々あるんですね。
ezo-aphidさんどころではない全くのド素人としては、とにかく絵がないことには手も足も出ません。
あちこちから属や種のはっきりした画像を集めてきて整理すれば、私でも大雑把な所属程度は見当がつくようになれるでしょうか。しかし手間がかかりそうですね。
今のところはezo-aphidさんの収集に加えていただけるような写真を撮るほうに力を注いだ方が良さそうです。

投稿: おちゃたてむし | 2011年3月11日 (金) 21時17分

むいむいのお時間さん、こんばんは。
ほんとに、この部分だけ別の生き物みたいですね。
こういう小さいのは数撃ちゃ当たるでやたら沢山シャッターを切るので、その中からちょっと前ピンの写真がちょうど小盾板に合っていたというわけです。以前はあまりピントの外れたカットは削除していたのですが、後で名前調べをするときに役に立つこともあるので、最近は前ピンや後ピンも一通りおいておくようにしています。
リンク有難うございます。こちらからもリンクさせていただきました。
よろしくお願いいたします。

投稿: おちゃたてむし | 2011年3月11日 (金) 21時35分

こんばんわー。 なは、間違いがあちこちに・・・・・・。<九大目録は1989年に発行なので22年前でした。昆虫に「盾」は使わず「楯」なんですね、お粗末。>
ハモグリバエの幼虫は、主に葉に潜るなどして生植物で育ちます(樹の枝・幹にも)。キモグリバエの幼虫は、半数以上が「イネ科草本の茎潜り」ですが、残りは、草の実、腐敗中の植物やキノコ、鳥やクマの糞、クモやカマキリなどの卵塊、ネアブラムシなど、多様なエサで育つ、とのこと(オーストラリアにはカエルの皮膚下で幼虫が育つ種も!)。樹には潜らず、黄色っぽいのが多い(目立つ?)ので「黄潜蝿」なんですねー。

投稿: ezo-aphid | 2011年3月11日 (金) 22時22分

ezo-aphidさん、おはようございます。
「黄潜り」ですか・・・。これまでずっと「木潜り」だと思い込んでいました。
同じ科の中でも生態は多様なんですね。
「盾」も、よく調べずに使っていました。
ご教示有難うございました。

投稿: おちゃたてむし | 2011年3月12日 (土) 06時39分

おはようございます。

私も、「樹潜り」だとばかり思っていたのですが、納得ですね。
はやり、こう言うときにはストロボの威力が絶大ですね!

投稿: そら | 2011年3月12日 (土) 08時22分

そらさん、こんばんは。
我が家に以前古本店で衝動買いした昭和15年発行の「内外動物原色大図鑑」という本があるんですが、この機会に調べてみました。それを見ると確かに「黄潜蠅科」の「いねきいろもぐりばえ(稲黄色潜蠅)」というのが載っていて、学名を見ると現在の「イネキモグリバエ」と同じでした。
本題から外れますがちょっと拾い読みをしてみると、「おびひめよこばえ(い)」は「帯姫浮塵子」、「ヒラタシデムシ」は「扁埋葬蟲」となっています。暇つぶしにはいいですね。

投稿: おちゃたてむし | 2011年3月12日 (土) 22時56分

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