チャタテムシの一種の幼虫(ムツテンチャタテ属?)
前々回の記事のマドチャタテ科の成虫がいたのと同じアラカシの幹で見つけた、やはりチャタテムシの幼虫です。以前に羽化の写真を載せたムツテンチャタテ属の一種(こちら)ではないかと思います。
幹の窪みに身を潜ませて、周囲と見事に同化しています。左下の大きい方で体長2.2mmくらいです。
大きい方のアップです。これより成長した幼虫を見た記憶がないので、多分終齢だと思います。体の表面に何かのクズのようなものをたくさん着けています。
上の画像の一部拡大です。先端に粘液の球のようなものをつけた毛を一杯生やしています。これに偽装用のクズをくっつけるのでしょう。複眼にまで生やしているのは不都合ではないかと思いますが、触角にだけはないようです。
これと同じような毛はナシグンバイの幼虫にも見られますが、こちらは触角にもたくさん生やしています。
(2011年3月11日・明石公園)
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コメント
ムツテンチャタテ属の幼虫の特徴は,触角がとても長いことです.この写真ですと,触角の途中までしか確認できませんね.Trichadenotecnum の名前の由来は,このクズをつける幼虫なのですが(べたべたした毛に覆われると行ったような意味),実はチャタテ科の多くの幼虫がこのようなクズをつけます.
投稿: psocodea | 2011年3月28日 (月) 09時17分
言われてみると、ずいぶんスカスカの複眼で、個眼が不揃いですね。
これじゃ、まともに像は結べないのでは? クズの少々付着なんかは、へっちゃらなんでしょうなー。
投稿: ezo-aphid | 2011年3月28日 (月) 16時09分
psocodeaさん、こんばんは。
触角の長さが特徴なんですか。完全に抜けていました。別カットを探してもはっきり確認できるものがありません。今度撮るときにはその辺にも注意したいと思います。
ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年3月28日 (月) 21時17分
ezo-aphidさん、こんばんは。
チャタテムシの成虫は、みんな大きな眼をしていてよく見えそうですが、この幼虫はあまり視覚には頼らないんでしょうか。自分の視界の確保よりカムフラージュの方が大事なのかも知れませんね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年3月28日 (月) 21時21分