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2011年4月26日 (火)

ヒメコバチ科の二種(改題)

久しぶりにまたコバチです。

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シャリンバイの葉の上を歩き回っていたのですが、撮影のため葉をつまんだこちらの指に乗り移ってしまいました。これで撮り易くなったかとおもいきや、自分の手というのは案外思い通りにはならないものです。
中胸背板と小楯板の線からおそらくヒメコバチ科のTetrastichinae亜科で、触角から非常に長い毛を生やしているのでオスだと思います。体長約1.4mmです。

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こちらも同じ場所にいたもので、同種のメスではないかと思っていますが、やはり動き回るのでなかなか思うように撮れません。体長は同じくらいでやや太めです。
冬の間に葉裏などで越冬しているのを見かけるヒメコバチ類はほとんどがメスのようで、上のオスはどこから出てきたのか、ひょっとしてこの春になって羽化したものでしょうか。活動期に入るとこの大きさのコバチ類は見つけるのも撮影するのも難しくなりますが、反面産卵などの場面に遭遇する可能性もあるので、注意してみたいと思います。

(2011年4月21日・神戸市中央区)

*6月30日・追記とタイトル変更 *

上條先生より、上の雌雄はTetrastichinae 亜科のそれぞれ別種であると教えていただきました(ezo-aphidさんのコメント参照)。タイトルを「ヒメコバチ科の一種」から上記のように変更しました。

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コメント

ふと思ったのですが、ピント合わせの時は補助光をお使いなのでしょうか?倍率が高いとファインダーが暗くなるので、手持ちで撮るとなると結構大変ですよね。

ここに来て気温が一気に上がってきたので、コマユバチをはじめ小さなハチをたくさん目にしますが、私にはもう冬の時みたいには撮れないで。

投稿: そら | 2011年4月26日 (火) 12時41分

そらさん、こんばんは。
視野が暗いときのピント合わせ用に小型のLEDライトをレンズわきに取り付けるようにしていますが、虫によっては光を嫌って逃げたり後退りしたりするのもいるので、あえて使わずに半ば当てずっぽうで撮ることも多いです。
春になって目につく虫も増えてきますが、その分動きも活発になって冬場のようにじっくり構えて撮れることは少なくなりますね。

投稿: おちゃたてむし | 2011年4月26日 (火) 20時32分

「Tetrastichinae亜科は、ほとんどは属の判別が難しい」ということのようですので、上條さんへの問い合わせは見合わせていました。ほかのついでにお伺いしたところ、「Tetrastichinae亜科 の1種としかわかりません。なお、雌と雄は別種です(雌の小盾板は横長で、腹部の基部に黄褐色の斑紋あること、その他)。通常、成虫越冬するのは秋に交尾を済ませた雌だけで、春この雌が産卵して生育し雄と雌が現れます。冬に雄がいる種はその時期に交尾産卵すると思います。」というお返事でした。
なるほど、小楯板の形ですか。指摘されてみると、当然の判別点ですねー。雄は基本的に短命(交尾時期にしか必要とされない存在)なんでしょうね。

投稿: ezo-aphid | 2011年6月29日 (水) 22時32分

ezo-aphidさん、
同じ場所をうろついていたのでてっきり同種の雌雄だと思い込んでいました。言われてみればなるほど触角と体の太さ以外にも違いが目につきます。
成虫で越冬するのは通常メスだけとのこと、確かに冬場にこのオスのような触角を持ったコバチは見たことがありませんね。
タイトルと記事を修正しておきます。

投稿: おちゃたてむし | 2011年6月30日 (木) 20時56分

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