タイワントガリキジラミとカシトガリキジラミの卵(改題)
アラカシのひこばえの、新しい葉の裏についていたキジラミです。
特徴的な配色で、タイワントガリキジラミで間違いないと思います。周囲の葉でも数匹見つかりました。ところがあらためて調べてみると本種はモチノキ類に寄生するとのことで、カシ類の名前は出てきません。この公園にはモチノキやネズミモチが非常に多いので、本来の寄主から偶然飛来したものでしょうか。
同じひこばえの若葉についていた卵です。1枚の葉に10個足らず、固まらずに1個づつ散らばっています。
先日出したサツマキジラミの卵によく似ているので、これもキジラミの卵ではないかと思います。長さも約0.3~0.35mmと同じくらいで、細いほうの端がヒゲのように伸びています。上に出したタイワントガリキジラミの卵かと考えていたのですが、アラカシがその種の寄主にならないのなら別種の卵ということになります。
こちらの卵に乗っかっている小さな黄色い粒も何かの卵のように見えて気になるのですが、小さ過ぎてよくわかりません。
(2011年4月25日・明石公園)
* 5月3日・追記とタイトル修正 *
Hepotaさんからのご指摘で、上の卵は別種のものであることがわかりました。詳しくはコメントと、リンク先のHepotaさんの記事をご覧下さい。
* 5月7日・追記とタイトル修正 *
上の卵は1週間後にはすべて孵化を終え、ezo-aphidさんのご教示でカシトガリキジラミであることがわかりました。詳しくはこちらの記事とコメントをご覧下さい。また、こちらの成虫と終齢幼虫も同種で間違いなさそうです。
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コメント
卵の判別は難しいですが、キジラミのものには違いなさそうです。以下の資料が、同定の根拠として便利なようです。そういうことなら、クストガリキジラミと似た(hepotaさん参照)ような寄生のしかたですね。
www.city.tomisato.chiba.jp/syozoku/001/kairan/20090422_2.pdf
投稿: ezo-aphid | 2011年4月30日 (土) 23時42分
ezo-aphidさん、おはようございます。
この写真を撮った明石公園ではこの成虫も、またそれによると思われるモチノキ類の虫こぶもあまり見た記憶がありません。さしあたってアラカシの葉の卵がその後どうなっているか、次の機会に見ておきたいと思います。
投稿: おちゃたてむし | 2011年5月 1日 (日) 06時33分
こんばんは。
今日、タイワントガリキジラミのコロニーを観察してきました。産卵シーンは見れませんでしたが、多数あった粒が卵とすると、おちゃたてむしさんが見た卵は別物になりそうです。詳しくはこちらをごらんください。
http://blog.tamagaro.net/?p=1471
投稿: Hepota | 2011年5月 2日 (月) 22時04分
Hepotaさん、おはようございます。
確かに別物のようですね。昨日(5/2)同じ場所を見てきたのですが、卵はほとんど孵化して小さなキジラミ幼虫になっていました。幼虫の周囲の葉肉が陥没しはじめていたので、これもトガリキジラミ類だろうと思いますが、成虫は1匹もいませんでした。ちょくちょく覗いて、出来れば成虫を確認したいと思います。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年5月 3日 (火) 07時23分