ナガコバチ科の一種(Eupelmus sp.)の雌雄
久しぶりのコバチ類です。
イタドリの葉裏にいました。大きさも形も非常に異なりますが、行動からして同じ種の雌雄だと思います。小さなオスがメスの背中に乗ってしきりにその触角を舐めて(?)います。体長はオスで約1.8mm、メスが約3.5mmです。
オスが邪魔になってメスの胸部背面がよく見えませんが、2月にtukikさんの「小さき者たちの世界」に掲載されて ?Eupelmus sp. とされた種とよく似ています。体長はこちらの方がやや小さいようですが、同種ではないかと思います。
オスにピントを合わせています。足場が不安定なためか、しきりに翅を動かしていました。
撮影しているうちに歩いて葉表に回ってしまいました。最後にオスのアップを1枚。触角を舐めるような行動を、飽きずにいつまでも続けていました。
(2011年5月24日・明石公園)
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コメント
おはよーございます。いー写真ですねぇ。
コバチ類で、こんなに雌雄のサイズが違うのは初めて見ます。Eurytoma(カタビロコバチ科)の羽化個体で、雄が雌の上でグルーミングのような行動をしてるのを見たことがありますので、これはやっぱりペアですよね(なんてけなげな雄・・・・、に見えてしまうのは体サイズのせいですなぁ)。触角は、たぶん雌が産卵場所を選択する上で重要な器官なんでしょうね。
「出勤前のオクさんの身だしなみをせっせと整えている主夫」
投稿: ezo-aphid | 2011年5月31日 (火) 08時38分
こんばんわ。
この体長差スッゲーー!
まるで最近結婚した元モー娘のYさんと俳優のNさんのようですね(笑)。
クモの類ではよく見るけど、ハチにもこんな差があるのがいるんですねぇ。
投稿: フッカーS | 2011年6月 1日 (水) 03時55分
ezo-aphid さん、おはようございます。
こんなに小さくて個体数も多くはなさそうなハチがどうやって相手を見つけるんだろうと不思議でしたが、これも同じ寄主から羽化した兄妹(姉弟?)なのかも知れませんね。
こんな雌雄差はナガコバチ科の標準なんでしょうか。いつぞやの Neanastaus やシロオビタマゴバチのオスを見たいものですが、単独で見てもまずわからないでしょうね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年6月 1日 (水) 07時01分
フッカーS さん、おはようございます。
その方面には疎くてYさんNさんはわからないのですが、私もこんなペアは初めて見ました。
小さなオスは余程上手にメスの機嫌をとらないと食われてしまう・・・?ということはないんでしょうね。
投稿: おちゃたてむし | 2011年6月 1日 (水) 07時11分
上條先生のコメント「Eupelmus に間違いありませんが、こんなに大きさの違う雌雄は見たことがありません。」
どうやら、かなり驚いてもいいペアのようです。
投稿: ezo-aphid | 2011年6月29日 (水) 22時38分
ezo-aphidさん、
他のを見たことがないので、この仲間ではこれが標準かと思っていました。
ちょっと栄養不良のオスなんでしょうか。
属名に間違いないとのお墨付きをいただいたので、タイトルから「?」を外しておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2011年6月30日 (木) 21時03分
ナガコバチ科の種類を検索していた最中にこちらのサイトに辿り着き、画像を拝見させて頂いた者です
通りすがりに失礼致します
先日千葉県中央区某所でツツジコブハムシの幼虫を採取した際に、糞室の中から蛹が現れたのですが、その蛹は甲虫の物ではなくハチの物でした
数個採取したコブハムシは全滅で、中からは同様の蛹に全て入れ替わっており、そこから羽化した個体がこちらで拝見させて頂いたハチと特徴が良く似ておりました
生態等が不明な種ではありますが、ご参考になりましたら幸いです
失礼致しました
投稿: 通りすがり | 2020年6月29日 (月) 14時32分
通りすがりさん、記事をご覧いただきありがとうございます。
ツツジコブハムシはこちらでも時々目にしますが、このナガコバチとの関係は想像していませんでした。
eupelmus,hostと検索して出てきた海外の文献を拾い読みするとEupelmus属の寄主としてタマバチ・タマバエのゴールの他にジウムシ科やマメゾウムシ科の種も挙げられていて、コブハムシ類に寄生するものがいても不思議ではないと思いました。
今度このハムシの糞ケースを見つけたら、採集して何が出て来るか調べてみたいと思います。また運が良ければ、産卵シーンなど撮影してみたいものです。
大変貴重な情報をありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2020年6月29日 (月) 23時27分