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2011年5月14日 (土)

オオアリ属の一種

お腹の膨れたアリです。花蜜を飲みすぎて動けなくなったという風情で、シラカシの幹でじっとしていました。

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節の伸びきった腹部が透けて内部の消化管(?)まで見えています。ミカドオオアリではないかと思うのですが自信がないのでオオアリ属の一種としておきます。この状態で体長約7mmです。

(2011年5月6日・明石公園)

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膜翅目」カテゴリの記事

コメント

同定するには腹柄節が見えにくいのではっきりとはいえませんが、イトウオオアリか、ウメマツオオアリのどちらかだと思うんですよねぇ。
7mmという大きさに惑わされましたが、7mmだと、ほぼミカドですが・・・
ミカドは脚が黄色っぽいはずなんです。
写真だと黒いし、ミカドとしてはやや体型が違う気がします。

ぎりぎり7mmに達するのはウメマツの大型ワーカーですが、大型ワーカーにしては頭部が小さすぎます。
しかし、小型ワーカーでも4.5mm。
イトウオオアリも、そのくらいです。
クサオオアリ説も浮上しましたが、お腹の節の淵に銀色っぽい色が写真の個体には無いので、違うと思います。

そう考えると、7mmに達するワーカーがいる種類で、写真と一致する種類は、いないんですよ・・・
つまり、単刀直入に言うと、7mmというのは、ちゃたてむしさん・・・あなたの見誤り説が高いんです(探偵風に
あるいは、異常に大きくなった突然変異的な感じのイトウオオアリか、ウメマツオオアリ、か。

イトウオオアリ、ウメマツオオアリ・・・腹柄節を見ないとどちらかははっきり分かりませんが、恐らくこの二種のどちらかではないでしょうか。

投稿: ムツギアリ | 2012年12月 9日 (日) 01時40分

ムツギアリさん、おはようございます。
いろいろ詳しくご検討いただきありがといございます。
おっしゃるとおり腹柄節が見えないので同定は無理と思いましたが、図鑑の写真や説明と見比べて、また体長も考慮に入れてミカドオオアリではないかと考えた次第です。もちろん、たくさんのアリを見てきたわけではなく、もとより自信はありませんので、こうして各部の特徴をご指摘いただくとなるほどと思います。
体長については撮影の際にメモした倍率を元に計算しているので、その記録に誤りがあれば当然推定体長も違ってくるわけですが、この写真の場合は使用したレンズでの最低倍率で撮っているので確度は高いと思います。
体長の値がかなり大きいのは腹節が伸びきっているせいもあると思います。コメントで言及された数種のアリを図鑑の写真で見てみると、体長に対する頭部・胸部・腹柄節の合計の長さが60%くらい、上の写真では(腹柄節は見えませんが、恐らく)それが50%くらいなので、通常の状態では6mm弱の体長になる計算です。
また、これと同じ場所で見られるオオアリ属がちゃんと把握できていればもう少しましな見当もつくはずですが、アリはあまり真面目に撮っていないので、これからの課題にしたいと思います。

投稿: おちゃたてむし | 2012年12月 9日 (日) 07時37分

はじめまして。イトウオオアリ,ウメマツオオアリと検索してこちらにたどり着きました。アリが好きな者です。
こちらのブログは何度も拝見したことがあり,とても綺麗に撮られた写真に感動したことは一度や二度ではありません。

さて,こちらのアリですが,上の方が仰るようにミカドオオアリではないということは間違いないでしょう。ミカドのワーカーがお腹いっぱいに餌を詰めると7mmでは済みませんし,脚の節の間にオレンジ色が入ることが多く,こちらのように赤褐色となった個体をいまだ見たことがありません.では,次にウメマツオオアリとイトウオオアリです.これらに関しましては,中胸と後胸(前伸腹節)がややツヤを持ちます。また,体に多数の立毛を持つ点もこちらの個体とは異なります。
以上の種と異なるということが分かった後は,こちらの個体が何かという問題に移ります。この体色と体型からざっくりと推定すると,クサオオアリ亜属Myrmentomaが候補として挙げられ,その中でもヨツボシオオアリが考えられます。ヨツボシオオアリは名の通り腹部に4つの紋を持つアリですが,こちらのアリ,光の反射で見えにくいですが腹部第2節にうっすらと紋が見えます。この四つ星は個体差が大きく,はっきりと見える個体から弱くしか見えないものもいます(近縁のナワヨツボシオオアリでは本当に無いように見えるものもいます)。この個体は四つ星が相当弱い個体だったのではないかと考えられます。
とは言い切ったものの,このあたりのグループを確実に同定するには様々な角度から観察し答えを出す必要があります。あくまで意見の一つとしてご参考いただけると幸いです。

大きさはあてにならないようで結構重要なファクターです。体長をメモしていただけるのは写真から同定する場合はこれ以上ない手助けになっています。

投稿: 博多権三 | 2016年7月21日 (木) 21時51分

博多権三さん、はじめまして。
私もアリについて調べていている時に何度も博多さんのブログを拝見していました。
このたびは古い記事を丁寧にご検討いただきありがとうございます。
記事を書いた当時は図鑑やネット画像との大雑把な絵合わせでミカドオオアリではないかと考えた次第ですが、それ以前や以後、同じ公園で撮影したアリの写真を調べてみてもミカドオオアリと思われるものはないようです。ウメマツオオアリやヨツボシオオアリは確かにいますので、ご指摘のようにヨツボシの可能性が高いのかも知れません。写真では四つの白斑が見えないので最初からヨツボシは考えていなかったのですが、今度同種を見かけたら撮影してよく見比べてみたいと思います。
私の場合は虫好きと言っても写真を撮るだけで採集もせず、掲載種の同定もいい加減なものが多いと思います。また何か気付かれた点がありましたらご教示いただけると幸いです。

投稿: おちゃたてむし | 2016年7月22日 (金) 17時53分

おちゃたてむしさん、返信ありがとうございます。
これからも楽しく拝見したいと思います。
今後ともよろしくお願い致します。

投稿: 博多権三 | 2016年7月29日 (金) 22時51分

博多権三さん、
こちらこそ、よろしくお願いいたします。

投稿: おちゃたてむし | 2016年7月30日 (土) 19時32分

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