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2011年5月10日 (火)

マスダアラカシタマバチの産卵(改題)

アラカシの枝に産卵するタマバチの一種です。

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毎年4月から5月にかけて産卵が見られて、去年も同じものを出していますが(こちら)、形成された虫こぶらしいものはまだ見たことがありません。特にマーキングして調べているわけでもないので見落としているのかもしれません。

_dsc9003
同じ個体です。枝で産卵しているものの他に、若葉の裏にうずくまるように静止しているメスが多数いてこちらも一見産卵しているように見えるのですが、よく見るとそうではないようです。産卵のタイミングを待っているのかも知れません。
同じ公園のアラカシでは、9月にドングリに産卵している別種のタマバチも見ています。

(2011年5月2日・明石公園)

* 5月17日・追記とタイトル変更 *

ハンマーさんから、これはマスダアラカシタマバチ Plagiotrochus masudai Ide,Wachi and Abe であろうと教えていただきました。昨年新種として命名・記載された種です。詳しくはハンマーさんのコメントと、リンク先の九州大学のプレスリリースを参照してください。タイトルを「タマバチの一種の産卵」から表記のように変更しました。

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膜翅目」カテゴリの記事

コメント

こんにちは、
産卵シーン、続きますね。
どうも最近は大きな虫に目が行ってしまうようで、小ぶりのムシ達が見つからなくなってしまいました。
まあ、見つかったとしても動きが活発になってきているので、私にとっては手強そうですが(^^;。
ちなみに、交尾は見掛けても産卵シーンには縁遠いですね!

投稿: そら | 2011年5月10日 (火) 12時28分

そらさん、こんばんは。
産卵シーンと言っても、毎年同じような場所ばかりうろついているので撮れる虫も同じものばかりです。ブログも2年目に入ると新しいネタを仕入れるのは苦労ですね。
今年は特に、クロガネモチのニッポンオナガコバチとイスノキのイスノキモンオナガコバチの産卵シーンを是非押さえたいと思っているのですが、タイミングが合うかどうか、運まかせです。

投稿: おちゃたてむし | 2011年5月10日 (火) 20時56分

このタマバチは私も見かけていて、気になっていたので一部を採集して専門家に見ていただいたところ、マスダアラカシタマバチ Plagiotrochus masudai Ide, Wachi and Abe の両性世代メスとのお返事を頂きました。形態、産卵する時期、植物と部位などから、おちゃたてむしさんの写真もこの種と思われます。
ご存知かもしれませんが、下のようなプレスリリースが九大から出ています。
http://www.kyushu-u.ac.jp/pressrelease/2010/2010-11-15.pdf

投稿: ハンマー | 2011年5月17日 (火) 07時33分

ハンマーさん、こんばんは。
昨年5月にハンマーさんの記事に掲載されたアラカシの新梢に産卵するタマバチの画像を見て、多分同種であろうと考えていました。またタマバチの新種記載についての九州大学のインタビュー記事とプレスリリースは、これもハンマーさんの記事の紹介で読んでいて、そこに掲載された写真とよく似ているとは思ったものの体色が違うので別種かと思っていました。ただ文章表現については釈然としないものを感じました。しかしなにはともあれこれほど普通に見られる種が正式に命名・記載されたのは良いことだと思います。タイトルに種名を入れておきます。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2011年5月17日 (火) 21時04分

昨日のメールでは言葉が足りないような気がしますので、少し補足させてください。
マスダアラカシタマバチの両性世代は従来の和名(原色虫えい図鑑など)ではカシフクレタマバチ、単性世代はカシエダフクレズイタマバチでした。
つまり、多くのタマバチの場合、現状では1つの学名(1つの種)に対応する和名が2つあるということです。(虫こぶと虫の和名が対応している。)
学名と和名は1対1で対応するべきという考え方で、新たな和名マスダアラカシタマバチを九大の安部先生が提案されたということのようです。今後、タマバチの和名がどのように整理されるかは私にはわかりませんが、注意する必要があるかもしれません。

投稿: ハンマー | 2011年5月18日 (水) 07時06分

ハンマーさん、こんばんは。詳しい説明をありがとうございます。
同一種に二つの和名ですか。そんなことになっているとは全く知りませんでした。それぞれ別種と思われていた時代の名残りということでしょうか。基本的に学名しか用いない研究者にとっては特に不都合もないでしょうが、素人には要注意ですね。
タマバチは面白そうですが、私のような行き当たりばったりの観察者にはちょっと敷居が高そう、というのが正直なところです。さしあたってこのアラカシの普通種だけでも少し丁寧に観察してみたいと思います。

投稿: おちゃたてむし | 2011年5月18日 (水) 22時58分

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