ヒメコバチ科の一種(Entedon nomizonis Kamijo)(改題)
葉裏などで越冬中のコバチ類は冬の間、このブログでもたびたび掲載しましたが、この種はまだ出していなかったと思います。
ヒメコバチ科だと思いますがそれ以上はわかりません。触角の形は1月に出した Apleurotropis sp. に似ているような気もします。体長2.6mmくらいで、アベマキの葉裏にいました。
(2011年6月4日・明石公園)
* 6月30日・追記とタイトル変更 *
種名が判明したのでタイトルに加えました。ezo-aphid さんのコメントにある通り、上條先生が Entedon nomizonis Kamijo のオスと同定してくださいました。ノミゾウムシの幼虫に広く寄生するとのことです。
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コメント
こんにちは、
暖かくなってからずっと、冬場に撮ったヒメコバチにはご無沙汰になってしまいました。
動きは活発になるし、そもその小さいし、他に大きいのが出てきたので、私の方は冬までお預けでしょうね(^^)。
投稿: そら | 2011年6月22日 (水) 12時29分
そらさん、こんばんは。
この梅雨はまだ今のところ気温の低い日が多いようで、そのせいかどうか、私の方は毎年この時期に見られるはずのものが見つからないということが多いようです。
おかげで相変わらず、こんな小さな奴も大事にしなければなりません。
投稿: おちゃたてむし | 2011年6月22日 (水) 22時19分
上條先生にお尋ねしたところ、「Entedon nomizonis Kamijo の雄です(Entedoninae亜科)。ノミゾウの幼虫に広く寄生します。」とのお返事でした。命名者の同定結果となりましたね。アベマキの葉にはノミゾウの潜り痕がありますか?
個人的にですが、是非お目にかかりたい種類でした。このごろノミゾウを飼育することがあり、コバチ類が出てくるものですから。翅と脚の色が涼しげですねー(初夏にふさわしい?)。
投稿: ezo-aphid | 2011年6月29日 (水) 22時47分
ezo-aphid さん、
2種のオナガコバチに続いて命名者に同定していただけるとはとても光栄です。
このハチのホストについては、実はノミゾウムシの幼虫が潜葉性だということもこれまで知りませんでした。
同じ公園のアベマキでは大型のカシワノミゾウムシがたくさん見られますが、上のようなわけで幼虫を認識したことがありませんでした。見ていても素通りしていたんでしょうね。今後注意しておきたいと思います。
投稿: おちゃたてむし | 2011年6月30日 (木) 21時17分
ノミゾウムシの食性が知られているもののほとんどは潜葉性ですが、幼虫の寄主を確認できている種は33種中9種だけです。体の大きさにふさわしく小食なので、食害葉が目立たないため、見つけにくいのかもしれません。
例外として、本州でケヤキのアブラムシゴールを食べるというヤドリノミゾウムシがいます。これは地域によって食性が異なる(関西ではゴール食、北海道ではアブラムシ食)といわれていて、問題がある種類です。
投稿: ezo-aphid | 2011年6月30日 (木) 22時46分
ezo-aphidさん、おはようございます。
ヤドリノミゾウムシは、冬にケヤキの樹皮下で越冬しているのをよく見るのが多分それだと思うのですが、面白い食性を持っているんですね。一度幼虫の食事中を覗いてみたいものです。
投稿: おちゃたてむし | 2011年7月 1日 (金) 06時31分