ミカドジガバチ
うだるような暑さの中、ぼんやり頭上の枝を眺めているとすぐ近くからジイジイという聞き覚えのある音が聞こえてきました。
足元から見つかった音の主はやはりこのミカドジガバチです。こちらが邪魔をしたせいか獲物から離れて周りを歩き回っていましたが、ほどなく戻ってきました。獲物は大きな蛾の幼虫です。
大アゴで獲物の首根っこをしっかり銜えなおすと、傍らの石垣を登り始めました。いかにも重そうな荷物ですが、石垣の垂直面や広い隙間もものともせずに豪快に登っていきます。ちょうど手の届くくらいの高さの石垣のてっぺんに達してその向こうに姿を消すまで、大した時間もかかりませんでした。石垣の向こうに、何かの穴を利用した巣が用意されているはずです。
獲物の幼虫は、ちょうどこの日にお会いしたYAMKENさんにホソバシャチホコであることを教えていただきました。
最後は2年前のものですが、エノキの立ち枯れに作られた巣穴を塞いでいる場面です。元の穴はタマムシの残したものでしょう。この同じ枯れ木から調達してきた樹皮のかけらを大アゴにくわえて、ジイジイと音を出しながら巣口を押し固めていました。
(1・2枚目:2011年7月15日/3枚目:2008年7月7日・共に明石公園)
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