ハグルマチャタテ
シャクナゲの大きな葉の上に乗っかっていたチャタテムシです。ハグルマチャタテだと思います。
前翅先端の放射状の翅脈が和名の由来なんでしょうが、歯車というより車輪ですね。頭端から翅端までちょうど5mmです。
翅から触角から全身毛だらけです。ネットで検索すると科名のAmphipsocidaeに対してハグルマチャタテ科とケブカチャタテ科の二種類の和名が出てきました。
カメラを嫌がって葉裏に廻り込んだのを追いかけて撮りました。チャタテムシはどれも愛嬌のある顔をしています。
(2011年8月7日・神戸市北区 森林植物園)
* 8月12日・追記 *
psocodeaさんから、以前はハグルマチャタテをAmphipsocidae(ケブカチャタテ科)に分類していたのですが、現在ではDasydemellidaeに分類すべきことが確認されていて、このDasydemellidaeにハグルマチャタテ科の科名をあてているのであろう、というコメントをいただきました。ハグルマチャタテ科にAmphipsocidaeの名をあてているサイトがあると思ったのは私の思い違いでした。詳しくはコメントを参照してください。
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コメント
同定正解です.ハグルマチャタテは,かつてケブカチャタテ科 Amphipsocidae に分類されていましたが(ぼくも最近までその扱いに従っていた),分子系統の結果,Mockford によって設立された Dasydemellidae に分類すべき事が確認されています.Dasydemellidae の日本産の種はこれだけですので,この科に対してハグルマチャタテ科の名称を当てているのでしょう.
投稿: psocodea | 2011年8月12日 (金) 09時13分
psocodeaさん、
すみません、早とちりをしていました。改めて見直すと、Amphipsocidaeにハグルマチャタテ科の名が宛てられている記述はどこにもありませんでした。ところが探しているうちにこの種をホソチャタテ科やチャタテ科に含めている記事も出てきて、少々混乱があるみたいです。種名には学名を付している場合でも科名は和名しか出していないことが多いのも混乱の一因なんでしょうね。プロが学名しか使わない理由がわかるような気がします。ご教示ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年8月12日 (金) 22時11分
ホソチャタテ科やチャタテ科に入れられていたこともありました.実際,ホソチャタテとは近縁です.
投稿: psocodea | 2011年8月13日 (土) 05時29分
psocodeaさん、おはようございます。
そういう経緯があったのですか。またまた早とちりでした。
研究の進展に伴って分類上の位置も常に変化していくわけですね。
勉強になりました。
投稿: おちゃたてむし | 2011年8月13日 (土) 07時30分