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2011年10月24日 (月)

コナチャタテ科の2種(Liposcelis sp.)(改題)

1月にアキニレの樹皮下で見つけたコナチャタテ科の一種(Embidopsocus属)を出していますが、今回はすぐ近くのケヤキの樹皮下にいた同類です。どちらも体長1mm前後で、まだ幼虫かもしれません。

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最初の種は体長やや大きく、触角が長く腹部に斑紋があります。

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別個体です。

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2番目の種は小さめで色が薄く斑紋もありません。触角は短く節数は多いようです。最初上の種のテネラルかと思ったのですが、触角以外にもいくつか違いが認められるので別種と考えています。

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上と同じ種だと思いますが、頭部に毛がないように見えます。照明の具合かも知れません。画面上の抜け殻や周囲に散らばっている白い毛はハイイロチビフサヤスデのものです。

以上、写真はすべて同一倍率です。

(2011年10月11日・明石公園)

* 10月25日・追記とタイトル修正 *

psocodea さんから、写真の種はどちらも Liposcelis 属であると教えていただきましたので、タイトルに属名を加えました。

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チャタテムシ目」カテゴリの記事

コメント

どちらもコナチャタテ属 Liposcelis です.日本のコナチャタテは,屋内にいるものを除きまったく研究されていません.上の種なんか,けっこうかっこいいですね.

投稿: psocodea | 2011年10月24日 (月) 09時06分

こんにちわ。ciniiで「屋内害虫 チャタテムシ」と探すと、沢山の図と検索表が出てきました。これに無理やりあてはめると、ウスグロチャタテとヒラタチャタテになっちゃいますが、それでいいんでしょうかねー。外国の暖地では野外でも見つかり、樹皮や落葉上などにいるとのことです。

投稿: ezo-aphid | 2011年10月24日 (月) 10時23分

もちろん写真のコナチャタテ達は屋内害虫の検索表では同定できません.種群とか大まかな近縁種の目星を付けるのであれば,下記の文献が有用ですが,PDF 等では公開されていないようです.

http://cat.inist.fr/?aModele=afficheN&cpsidt=4483333

投稿: psocodea | 2011年10月24日 (月) 11時41分

ご紹介、ありがとうございます。「え、50頁以上もあるぅ」と思ったら、この属には120種ほどもいるんですねー・・・・・。

投稿: ezo-aphid | 2011年10月24日 (月) 12時41分

psocodeaさん、いつもありがとうございます。

コナチャタテの仲間は小さいし普通翅もないのでどれも似たようなものだと思っていましたが、自分の撮ったわずかなものだけでもよく見比べると結構違いがあるものですね。種名は不明のままでも、それぞれの特徴や、身近にどれくらいの種数があるのかが分かってくればそれなりに楽しめると思っています。

ezo-aphidさん、こんばんは。

野外と屋内ではやはり世界が違うんでしょうか。それにしてもこんなに小さくて地味な虫が一つの属に120種とは・・・。
考えただけでも頭が痛くなりそうです。

投稿: おちゃたてむし | 2011年10月24日 (月) 21時07分

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