ツノオオアザミウマ属の一種
アラカシの葉の裏で静止していた2匹のアザミウマです。
和名の由来である腹部の「ツノ」が見えないので、これはメスでしょう。この姿勢なので正確には出せませんが、体長は4mmほどです。
このブログでは以前にツノオオアザミウマ属(Bactrothrips)として2度出しています。それらと見比べると、頭部の形と体長が最初の記事のメスに似ている他は、腹部や脚の色、胸部背面の凹凸などは2度目の記事のオスに近いように見えます。体長や頭部の形は雌雄の違いかも知れません。
以前の記事の2個体についてはフッカーS さんやezo-aphidさんが大変詳細に調べて下さっています。詳しくはそれぞれの記事のコメントをご覧いただくとして、その中から微妙な形態上の議論以外に二つほど拾ってみると、まずこのBactrothrips属は2本の南西部に多く、カシ類の枯れ葉などにいてキノコの胞子を食べているそうです。今回見つけたのはアラカシの葉の裏で、まだ枯れてはいませんが、1枚目の画面下部に見える白い物は菌類だと思います。またBactrothrips flectoventris という種は雌雄ともに、水平に「6の字、または釣り針」型の休止姿勢をとるそうです。それが本当に一種だけの特徴だとすれば今回の2匹はB.flectoventrisで決まり、ということになりそうですが、どうでしょうか。
(2011年11月22日・明石公園)
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