ヒメコバチ科の2種(Chrysocharis spp.)(改題)
今年初めての更新はまたまたちっぽけな2種のコバチです。
その1.
体長約1.4mm、カクレミノの葉裏で静止していました。
その2.
こちらは体長約1.7mm、ヤツデの葉裏にいました。
2個体ともよく似ていますが胸背の形や触角の色、体長も異なり、別種でしょう。そしてどちらも全体の体型や金属光沢のある体色、触角の形、複眼下半に生えた白い毛などに、1年前に出したApleurotropis sp. と共通点が多いようなので、同属ではないかと考えています。
(その1:2011年12月20日/その2:2011年12月26日・神戸市垂水区 学が丘北公園)
* 1月6日・追記とタイトル変更 *
ezo-aphid さんから上條先生に照会していただいたところ、これらはApleurotropis 属ではなく、Chrysocharis 属の2種であるとのご返事をいただきました。それぞれの属や種の判別点についても上條先生からご教示いただきましたので、詳しくはコメントをご覧下さい。タイトルの「?Apleurotropis spp.」を「Chrysocharis spp.」と変更します。
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コメント
私にはどれも紛らわしく見えるので、お師匠さんに画像での判別点についてご教示をお願いしました。お答えは以下の通りです。
1)これは Apleurotropis ではなく Chrysocharis 属の2種です。大きな属で日本からは40種近くが記録されています。2属の違いは写真からはわかりにくいのですが、1年前の Apleurotropisの2枚目の画像をよく見ると小盾板の両端がやや盛り上がって滑らかになっています。これがApleurotropisの特徴のひとつです。
2)Chrysocharis 属2種の違いは、頭頂の後縁がカクレミノ葉裏の種では角張っていて隆起線が走っているようにも見える。これに対しヤツデ葉裏では頭頂が滑らかに後頭部に続いている。また胸部の彫刻の粗密、中胸背板の両側のくぼみ方にも差があるようです。
・・・・・・・判別のために見るべきポイントは、これで判ったように思いますが、こういう微妙な見わけはなかなか大変なことですねー。
投稿: ezo-aphid | 2012年1月 6日 (金) 16時32分
ezo-aphidさん、こんばんは。
素人目には本当によく似ているように見えたのに、属が違うんですか。1年前なら種の違うことにも気付かなかったと思います。属や種の判別点については、なるほどそういうところを見るのかと納得しましたが、それにしても微妙な差異ですね。ピントが浅くて不鮮明な写真を丁寧に見ていただいて、上條先生にはとても感謝しております。タイトルを直しておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2012年1月 6日 (金) 20時39分