ヒトデの幼生(Bipinnaria)
ヒトデ類のビピンナリア(Bipinnaria)期幼生です。
肉眼で見える程度の大きさがありますが、ほとんど無色透明で光を反射せず、採集物を入れたシャーレを実体顕微鏡で覗いていても見逃すくらいです。
体を取り巻く帯のような部分は繊毛環で、ここにびっしりと生えた細かな繊毛の運動によりごくゆっくりと前進します。体の中ほど、前方(画面左)に向かって漏斗状に開いているのが口で、続いて食道、その後ろの白っぽい部分に胃や腸があります。
ビピンナリア期の次がブラキオラリア(Brachiolaria)期で、この段階で吸盤を生じてやがて海底に付着し、こどものヒトデになるということです。
体の前部の拡大です。繊毛環に生えた細かい繊毛がなんとか見えます。
(2012.02.29・西舞子海岸で採集)
| 固定リンク
「海のプランクトン」カテゴリの記事
- ビンガタカラムシの一種(Favella sp.)(2019.05.04)
- カイアシ類の一種(2019.05.02)
- カザグルマケイソウ(Actinoptychus sp.)(2019.01.07)
- 渦鞭毛藻の一種(Cochlodinium sp.)(2019.01.04)
- ウズムシの一種?(2019.01.03)
コメント