ヤブニッケイシロカイガラムシ(改題)
ヤブニッケイの葉裏についていたカイガラムシです。
マルカイガラムシ科、シロカイガラムシの仲間だと思います。ヤブニッケイシロカイガラムシという種があるようなのでそれかも知れませんが、あまり参考資料が見つかりません。
これがメス成虫でしょうか。直径1.6mmくらいです。
これは幼虫?体長1mmほど。
触角や眼らしきものが辛うじて見えます。体長0.4mm前後。渦を巻く白い糸もこのカイガラムシが分泌したものでしょうか。
(2012.02.21・明石公園)
* 2012.03.06・追記とタイトル修正 *
ezo-aphidさんより、やはりAulacaspis yabunikkei Kuwana(ヤブニッケイシロカイガラムシ)で良さそうだとのコメントをいただきました。1、2枚目の円盤状の大きいのがメス成虫で、1枚目右と3枚目はおそらくオス幼虫、4枚目は孵化幼虫であろうとのことです。詳しくはコメントをご覧下さい。タイトルの「マルカイガラムシ科の一種」を変更して種名を入れました。
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コメント
お見立ての通り、Aulacaspis yabunikkei Kuwana で良さそうです。ネット上には、Aulacaspis yasumatsui の画像があり、これとよく似てることが判ると思います。
河合省三さんの「カイガラムシ図鑑」を見ると、南西日本のヤブニッケイに普遍的に見られる種とされています。この属の解説には、「雌の介殻はほぼ円形で白色、1・2齢幼虫の脱皮殻は介殻上に明瞭に認められ、介殻の周縁部(ややはみ出して)に付着する。雄の介殻は小型で細長く、背面に顕著な3本の縦稜をそなえる」とあります。2齢幼虫の顕著な雌雄異型は、これが属するシロカイガラムシ族Diaspidini では一般的なようです。
2枚目左は、標準が径2.0-2.3mmに比べると少し小型ですが、雌成虫でしょう。1・2齢幼虫の脱皮殻が右端にあり、透けて見える多数の白斑は(幼虫脱出後の)卵殻ではないでしょうか。ここの右上と3枚目は雄の幼虫ですね、たぶん。1枚目左の群と4枚目は孵化幼虫(少し大きすぎ?)だろうと思います。「(雄は)尾端から綿状や絹糸状のロウ物質を分泌するものも多い」とも記されています。
投稿: ezo-aphid | 2012年3月 6日 (火) 18時07分
ezo-aphidさん、こんばんは。
A.yasumatsuiの画像はたくさん出てくるので近い仲間だろうとは思っていましたが、「ヤブニッケイ」の方は画像もほとんど見つからず名前から推測するだけでした。ご紹介いただいたカイガラムシ図鑑の説明は、写真とぴったり符号しますね。メスの円い介殻(初めて知った名称ですが)に幼虫の脱皮殻が付着していることや、その下に孵化後の卵殻が透けて見えるということには全く気が付きませんでした。また周囲に見られる白い糸はオスが分泌したものと考えて良さそうですね。
タイトルには種名を入れておきます。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2012年3月 6日 (火) 20時22分