コマダラウスバカゲロウの幼虫
先月のBABAさんの記事を見て羨ましがっていたのですが、ようやく待望のコマダラウスバカゲロウ幼虫を見つけることができました。
ほどよく苔むした低い石垣の前で、多分こんな場所に居るんだろうなと思いながらしゃがみこんだ途端に目に入りました。
同じ個体ですが、手持ちで8枚撮って深度合成しています。体長約7mmと大きめで、体がほとんど剥き出しなので簡単に見つかったようです。
すぐ近くにいた小型の3匹です。長い間探していた虫ですが居るところには居るもので、この日は大小10匹近くの幼虫を見ることが出来ました。
上の写真の右上に写っている2匹、体長は3mm前後です。左の個体は大アゴをゆっくりと開けたり閉じたりしていましたが、この日見た中で少しでも動いていたのはこれだけです。
こちらはやや上級者向き?でしょうか。かなり念入りに体を覆っています。最初の個体との違いは手近に材料があるかどうかという点かも知れません。体長は同じ約7mmです。
体長約10mmと、この日見た最大の個体の顔です。
最後に、周囲でたくさん見かけた繭の抜け殻です。径4~5mmほどでクサカゲロウのものによく似ています。これが当の虫のものだと思うのですが違うかも知れません。中身の入っているものは見つかりませんでした。
(2012.04.18・姫路市 広峰山)
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コメント
幼虫は、(ふさわしい道具を持ってなさそうですし)このように自身を被覆できるとは思えないですねー。まゆにはできないことですから、(日数は不明ですが)地衣の成長によって被覆されるのでしょう。しかし、脱皮後の幼虫が1週間ほどである程度の被覆をするとなると、他人任せだけでは無理なようでもあり・・・・・。この被覆物はレプラゴケ類という同定困難な群のようですが、これだけが速い生育をするとすれば、これ以外の地衣類で幼虫を探してもいないんでしょうね。
投稿: ezo-aphid | 2012年4月24日 (火) 19時24分
ezo-aphidさん、こんばんは。
レプラゴケ類という名は初めて知りましたが、ネットで画像を探すと結構いろんなタイプがあるんですね。確かにこれらの幼虫が自分で地衣類を身に纏うのは難しそうに見えますが、クサカゲロウの幼虫が獲物の食べかすを背中にくっつける行動などを考えれば出来なくもなさそうに思えます。誰かそんな場面を見た人はいないんでしょうかね。
投稿: おちゃたてむし | 2012年4月24日 (火) 23時01分
コマダラウスバカゴロウの幼虫は、三田では6月に繭を作ります。ただし、過去に2度見ましたが、見ている前では微動だにしませんでした。7月半ばまでに羽化します。http://plaza.rakuten.co.jp/hammeratsannda/diary/200606050000/
脱皮直後と思われる幼虫も、何度か見ましたが、動かないという点では同じで、もし、幼虫が地衣類の生育を促すために何かやるとすれば、夜かもしれません。
投稿: ハンマー | 2012年4月25日 (水) 07時22分
ハンマーさん、こんばんは。
貴重な情報をありがとうございます。蛹化や羽化の時期はおそらく姫路でも三田と大きくは変わらないと想像しますが、今回見つけた場所は度々覗きに行くには遠いので、確認できそうにありません。
幼虫の体を覆う地衣類について、脱皮という要素は全く考えに入れていませんでした。どんな過程で地衣類が幼虫の体を覆うにしろ、脱皮直後は当然丸裸になるわけで、いかに地衣類を身に纏うかを観察するにはその時がチャンスでしょうね。もっと近場で見つからないのが残念です。
投稿: おちゃたてむし | 2012年4月25日 (水) 20時17分
すみません。先日、「コマダラウスバカゴロウの幼虫は、三田では6月に繭を作ります。」とコメントしたばかりですが、昨日(5/12)、今年作られたと思われる繭をみつけてしまいました。5~6月に繭を作るようです。
投稿: ハンマー | 2012年5月13日 (日) 07時46分
ハンマーさん、
わざわざお知らせいただきありがとうございます。本日(5/13)掲載された写真も拝見しました。
今回見た場所は気軽に見に行くには遠いので、もう少し自宅に近い場所で見つからないか探してみます。
投稿: おちゃたてむし | 2012年5月13日 (日) 22時48分