マルツノゼミ
イヌビワの葉裏で羽化して間もないらしいマルツノゼミを見つけました。
脱皮殻の傍らでじっとしていたので羽化直後かと思ったのですが、体色は充分濃くなっているので案外時間が経っているのかも知れません。周囲の葉でこのような脱皮殻と成虫が数組見つかりました。
上と同じ個体ですが、カメラを嫌がって歩き始め枝に移動してしまいました。体長(翅端まで)約4mmです。去年の9月にやはりイヌビワで撮影したものには複眼の後方から胸部と腹部の境目あたりにかけてはっきりした白色部がありますが、この個体には見えません。よく見ると翅脈にも一部違いがあります。白色部の有無についてはネット上の画像にも両方のパターンが見られますが、個体変異(季節変異?)か、それとも雌雄差でしょうか。
* 2012.07.23・追記 *
ezo-aphidさんからいただいたコメントによれば、白い斑紋は蝋物質の分泌によるもので、未成熟個体にはそれが無いということです。つまり去年の記事の個体は成熟個体、今回のは羽化して間もない未成熟個体、ということだったようです。
別の葉に残っていた脱皮殻です。実はここでも成虫が一緒だったのですが逃げてしまいました。丸みのある羽化成虫と違って胸部背面が鋭く突出しています。
(2012.07.10・明石公園)
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コメント
おはようございまーす。
ツノゼミのことはさっぱり知らないのですが、専門家の「断虫亭」さん(2012.07.19)がツノゼミの場合について述べており、”白い斑紋(蝋状の分泌物で作られる)がないのは、おそらく未成熟のもの”とあります。セミのお腹とおんなじなのかなぁ。
投稿: ezo-aphid | 2012年7月23日 (月) 07時33分
ezo-aphidさん、こんばんは。
白い部分は分泌物なんですね。写真の個体が未成熟のために白色部が現れていないとすると、脱皮殻の傍に留まっていたことともよく符合します。「断虫亭日乗」の記事も拝見し、納得いたしました。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2012年7月23日 (月) 20時21分