オオモンクロベッコウ
山道脇の藪の中から何やらカサコソと聞こえてくるので垂れ下がった枝の間を透かしてみると、落ち葉の上をオオモンクロベッコウが獲物を引きずって行くのが見えました。
絡み合った細枝の間からいきなりレンズを突き出したもので、ハチは獲物を残したまま一旦退避しましたが、間もなく戻ってきて獲物の前でしばらく身づくろいをしています。
やがてクモの脚の付け根あたりを大アゴで咥えて運搬を再開。イオウイロハシリグモだと思いますが、ハチに比べるとちょっと小さめの獲物です。
このハチの獲物運びは以前にも2度だけ撮ったことがありますが、大きな荷物を引き摺っていてもかなりの速さで歩くので、なかなか満足出来るような写真になりません。
頭もカメラもクモの糸まみれにしながらしばらく追いかけましたが、間もなくハチは獲物ともども真っ暗な藪の奥に消えていきました。以前読んだ岩田久仁雄さんの手記には、このハチの巣穴は通常ネズミなどの残した坑道の奥に掘られるので、獲物の搬入まで追跡することはほとんど不可能、とあったように憶えています。
(2012.07.23・松陰新田)
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