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2012年7月15日 (日)

クサカゲロウの一種の幼虫(?Dichochrysa sp.)(改題)

* 2012.07.17・追記とタイトル修正 *

ezo-aphid さんから、写真のクサカゲロウ幼虫はニセコガタクサカゲロウ属 Pseudomallada のようだと教えていただきましたので、タイトルに属名を加えておきます。

* 同日再修正 *

属の表記が現在ではPseudomallada から Dichochrysaに変わっているとのことなので、再度タイトルを修正しました。

クズの葉裏でクサカゲロウの幼虫が食べようとしているのはマルカメムシの卵です。

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卵塊の周囲を歩き回りながら大顎で卵を咥えるような動作を繰り返しますが、どこかに弱点のあるものを探しているのかも知れません。画面下の塊は虫こぶでしょうか。

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実際に卵殻を突き破って中身を吸い出すことに成功しているのかどうか、よく見えません。

(2012.07.04・明石公園)

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コメント

おちゃたてむしさん、おはようございます。
マルカメムシの卵には、Paratelenomus minorというTrissolcusを超小型にして腹部の基部を黄色くしたようなタマゴクロバチが寄生します。私が確認している限り、関東から沖縄まで分布しているので、撮影のチャンスは高いと思われます。撮影されたら、是非見せて下さい。

投稿: ひげぶと | 2012年7月15日 (日) 08時19分

ひげぶとさん、こんばんは。
マルカメムシの卵にも、ちゃんとそれに寄生するタマゴクロバチがいるんですね。Paratelenomusで画像検索すると二つ三つ出てきましたが、冬場の葉裏探しでもまだ見たことがないようです。かなり小さそうですが、是非探してみたいと思います。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2012年7月15日 (日) 19時52分

西宮市の塚口茂彦さんが「Chrysopidae of Japan」という本を1995年に自費出版しています。ただし、公共図書館にもあまり置かれていないようです。
それによると、幼虫にはゴミ屑を背負うグループがあって、クサカゲロウ亜科Chrysopinaeのうちでは、Chrysotropia属3種、Pseudomallada属7種、Apertochrysa属2種、Mallada属3種、Semachrysa属3種、Ankylopteryx属5種だそうです(種数は国内記録数で、最後の2属はヒロバクサカゲロウ類です)。おおよそ半数がクズ拾い型ですね。詳しくは検討できませんが、頭部の斑紋を見ると、これはPseudomallada属のように見えます。

投稿: ezo-aphid | 2012年7月16日 (月) 20時51分

といっても、ニセコガタクサカゲロウ属Pseudomalladaのメンバーが判りにくいので列挙しておきます。セボシprasinus, イツホシアカマダラcognatellus, ヨツボシアカマダラparabolus, ヒメニセコガタalcestes, フタモンformosanus, ミナミastur, クロヒゲフタモンussuriensis、(和名にはすべて「クサカゲロウ」がつきます)。このうちで成虫を見かけておられるといいのですが。

投稿: ezo-aphid | 2012年7月16日 (月) 21時12分

ezo-aphid さん、おはようございます。
クサカゲロウ類の成虫は結構撮ってはいるのですが真面目に調べていなくて、身近にどんな種がいるのかほとんど把握していません。「日本産クサカゲロウ図鑑」でニセコガタクサカゲロウ属の幼虫の頭部画像を見ると、確かに斑紋のよく似た種がありますね。7種すべての成虫の全体像や頭部画像もあって分かりやすそうなので、一度過去に撮った成虫写真を探し出して調べ直したいと思います。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2012年7月17日 (火) 08時23分

おちゃたてさん、有難うございます。「日本産クサカゲロウ図鑑」は知らなかったのですが、その方が良いかもしれません。その幼虫頭部をざっと眺めてみたら、クズ拾い型幼虫の(先にあげた最初から)4属は基本パターンが同じなんですね。なので、これをニセコガタクサカゲロウ属とは、決めつけられませんが、このあたりだろうということでご了解ください。ところで、この属の学名ですが、Dichochrysa という名を1991年に yang(楊?)さんが提案していて、現在はそれが通用しているようです。・・・・・すみませんが、表題の学名を入れ替えてください。

投稿: ezo-aphid | 2012年7月17日 (火) 10時23分

ezo-aphidさん、こんばんは。
「日本産クサカゲロウ図鑑」で属の学名が違っているのに気付いていませんでした。早速直しておきます。幼虫頭部の斑紋は似たものが多くて、種を推測するにはやはりこの場所でどの種の成虫が見られるかを確認するのが近道でしょうね。努力してみます。

投稿: おちゃたてむし | 2012年7月17日 (火) 20時02分

おちゃたてむしさん、こんばんは
文献の見落としがあり、Paratelenomus minor (Watanabe, 1954) は, 1996年にParatelenomus saccharalis (Dodd, 1914) のシノニムとされておりました。
BABAさまのブログにも同じ内容を書き込もうと思ったのですが、アップできませんでした。

投稿: ひげぶと | 2012年12月29日 (土) 21時52分

ひげぶとさん、おはようございます。
ご訂正ありがとうございます。
件のタマゴクロバチはまだ見ることが出来ていませんが、来年こそはと期待しています。マルカメムシの卵に注意して、運良く撮影できればご報告いたします。

投稿: おちゃたてむし | 2012年12月30日 (日) 07時39分

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