アカオビアザミウマの幼虫
先月BABAさんのブログに登場したこの幼虫を見た時はこんな面白い行動をする奴がいるのかと驚きましたが、ちょうど前日にこのブログに種名不詳として掲載した成虫が同じアカオビアザミウマであるらしいことをsizenkansatuさんから教えていただいてもう一度驚いてしまいました。
成虫を撮った際には全く気付かなかったのですが、その後同じタイワンフウの葉を改めてよく調べてみると、BABAさんの撮られたものと同様に尾端に排泄物らしき液滴をつけた幼虫が何匹も見つかりました。同じように探しているつもりでも目標のイメージを持っていないとなかなか目にとまらないものです。
多食性の種のようですがBABAさんがモミジバフウ、私がタイワンフウで見つけたということは多少の好みを表しているのではないかと思います。
幼虫の体長は曲げた腹部を伸ばせば多分ちょうど1mmくらい、液滴は径0.4mm程でしょう。体に比べてかなり重そうな荷物ですが苦もなく歩き回っているようです。
尾端から伸びた数本の長い毛のようなもので液滴を支えています。液滴の中は何やら固形物が浮遊していていかにも排泄物という印象を与えます。
別個体ですがほぼ同じ大きさです。
例によって顔を狙ってみましたがなかなかピントが合いません。触角の構造は成虫とだいぶ違って見えます。
こちらの幼虫はやや大きくて約1.2mm、翅芽も長く伸びています。最初と2匹目の個体に見られる尾端の長い毛も見えませんが、この齢になれば排泄物を担いでまわる必要がないということでしょうか。
こちらも同じ齢の幼虫かと思ったのですがよく見ると翅芽は更に長く伸び、触角は袋に包まれたようにして背面にくっついています。また複眼も発達していて、どうやら蛹の段階のようです。
(2012.9.28・神戸市中央区)
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