ヒラタアブトビコバチの産卵
昨日の記事と同じくヤブガラシの葉裏で見つけたトビコバチですが、こちらはアブラムシではなくヒラタアブの幼虫に産卵しています。以前BABAさんのブログで登場していたものと同じ、ヒラタアブトビコバチだろうと思います。
ハチは長い中脚を踏ん張るようにして体を傾け、左後脚を持ち上げてその下から産卵管を伸ばしています。電柱におしっこをひっかける犬みたいですが、ヒラタアブ幼虫から極力体を遠ざけているかに見える姿勢は余計な刺激を避けるためか、反撃をかわすためでしょうか。
寄主の方は気付いているのかいないのか、捕えたアブラムシを食べるのに忙しそうです。
同じ場面を角度を変えて撮っています。ハチの体長は約1.5mmで、昨日のトビコバチ(おそらくどちらも同じSyrphophagus属)によく似ていますが一回り大型で全体に黒っぽく、脚の黒色部も広いようです。
このヒラタアブトビコバチも、ヒラタアブコガネコバチに2次寄生されるということですから、産卵に成功したからといって安心というわけでもなさそうです。
これは別の葉の裏での光景です。最初のものより寄主がかなり大きくなっています。
この幼虫も獲物のアブラムシを咥えたままですが、ハチを追い払おうとするかのように頻りに頭を振り回しています。が、ハチは動じず、長時間産卵管を刺したままの同じ姿勢を保っていました。
これはまた別の個体。ハチが寄主に近づいて産卵管を突き刺す場面ですが、こちらの幼虫もハチが産卵管を伸ばすと同時に激しく頭を振って反撃します。ハチは何度も撃退されながら、執拗に同じ行動を繰り返していました。実際に産卵に成功したのかどうかよくわかりません。
(2012.09.24~27・神戸市中央区)
| 固定リンク
「膜翅目」カテゴリの記事
- モチノキタネオナガコバチ(2019.07.27)
- ナガコバチ科の一種(?Metapelma sp.)(2019.07.23)
- ウスマルヒメバチ亜科の一種(Lissonota sp.)(2019.07.18)
- フサトビコバチの一種(?Cheiloneurus sp.)(2019.07.12)
- アミメアリ(2019.07.04)
「双翅目」カテゴリの記事
- アオメアブ(2019.08.04)
- シオヤアブ(2019.07.13)
- トンボを捕えたシオヤアブ(2019.06.28)
- ヒロクチバエ科の一種(Neohemigaster sp.)産卵行動(2019.06.10)
- タマバエの一種とその卵?(2019.06.09)
コメント