アレチヌスビトハギの実
公園の片隅に刈り残された草むらを抜けてくると、膝から下は靴の先までびっしりとこの緑色の実に覆われていました。ご存知のようにその接着力はひっつき虫の中でも特に強力で、軽く手で払ったくらいで落ちるものではありません。
まことに厄介な植物ですが、折から肝腎の虫探しは極めて不調でもあり、一休みしてこの憎きひっつき虫の構造を眺めてみることにしました。
服にくっついたものを剥がしてみると粘りつくような、何か粘着性の液体でも関わっているような感触がありますが、見たところ鉤状の毛が密生しているだけで粘球のようなものは無さそうです。背景の青色は穿いていたジーンズの色です。
鉤状の毛は高さ0.2mm前後。なるほど見事な構造ですが、こんな微細な毛からあれほど強力な接着効果が生まれるのかと思うと不思議な気もします。
(2012.10.12・学が丘北公園)
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コメント
驚きました。拡大するとこんなふうに鉤針になっていたんですね。
マジックテープで有名なオナモミ類よりも小さいですが、
こちらのほうが強力かも…
ちょっと前に虫の貼り付いたアレチヌスビトハギを拝見しましたが、
http://hanmmer.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-d592.html
この構造ならうなずけます。
投稿: sizenkansatu | 2012年10月22日 (月) 23時29分
sizenkansatuさん、おはようございます。
鈎針はオナモミのものよりはるかに小さいですが、どこにでもべったり貼り付くしぶとさは随一ですね。
そのわりに同じ実同士ではあまり引っ付かないのも面白いと思います。
ハンマーさんの記事は見ていましたが、あんな大きな虫が捉えられるとは驚きました。
投稿: おちゃたてむし | 2012年10月23日 (火) 07時15分