ノミコバチ科の一種(Elasmus sp.)
通り雨の後、ヘデラの葉の上に残った水滴を吸っていたノミコバチを捕えてきました。昨年3月に出したものと同じ種だと思います。
和名に恥じない強大な後脚が見えますが、やはりノミみたいに跳ねことがあるんでしょうか。
背面を撮っていると突然片方の前翅が開いてしまったので、そのまま撮影。後翅も同じくらいの長さがあります。
胸部背面は下ろし金みたいです。
腹面です。
上の写真をトリミングしただけなので不鮮明ですが、産卵管が見えます。それと後脚脛節に「毛束」が見えますが、これもノミコバチ科の特徴の一つだそうです。
最後に顔面です。
(2012.12.04・神戸市中央区にて採集 ConbineZPで深度合成)
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コメント
後脛節の格子模様がよーく見えますね。
Ashmead(1904)の報告した3種のうち、E. japonicusはSmithsonianのHPで見られますが、ほかの2種のタイプ標本は残っていないようです。簡単な原記載をみましたが、これは E. hakonensis のように思えました(E. issikiiという種の記載文は見ていません)。といっても、世界では200種以上いるのに、国内の既知種は4種きりという状態なので、まったくの別種という可能性もあります。
投稿: ezo-aphid | 2012年12月11日 (火) 13時12分
ezo-aphidさん、こんばんは。
昨年の記事へのコメントで教えて貰ってE.apanteliは見ていましたが、japonicusのタイプ標本の写真は初めて見ました。随分可哀相な状態になっているものですね。国内の既知種がわずか4種といっても、とにかく他にもElasmus属がいるということなら別の種も見てみたいものです。また雄にも是非お目にかかりたいですね。
投稿: おちゃたてむし | 2012年12月11日 (火) 20時48分
顔面はミラーボールみたいですね。
こんなに小さな虫を上手に撮影、同定してらっしゃるなぁ、といつも思います。
小さな体にさらに小さな産卵管までハッキリ確認できる!すごいっす。
投稿: ムツギアリ | 2012年12月11日 (火) 21時09分
ムツギアリさん、おはようございます。
いつも手近な街中の公園ばかりうろついてほとんど遠出をしないので、大きめの虫はすぐ品切れになってしまうものですから、段々小さなものばかり追いかけるようになってしまいました。
撮影はともかく虫の同定に関してはほとんど知識がないので、自分で判断すると度々誤同定をやらかします。いつも記事に目を通して親切に教えてくださる皆さんを全面的に頼っています。
投稿: おちゃたてむし | 2012年12月12日 (水) 07時23分