Sympiesis hirticula(ヒメコバチ科)(改題)
* 212.12.23・追記とタイトル変更 *
ezo-aphidさんが届けてくださった上條先生のコメントによれば、この種はヒメコバチ科 Sympiesis hirticula Kmijo,1976 の雌で、マダラマドガとAcrocercops(ホソガ科)からの羽化が確認されているそうです。詳しくはコメントをご覧下さい。タイトルに種名を入れました。
シャリンバイの葉裏にいたのを捕まえてきたヒメコバチです。平べったい体つき、胸部背面の構造などが以前掲載したSympiesis属(S.?derogataeやS.striatipes)に似ているので、これも同じ属ではないかと思います。
撮影に時間がかかり顔面は日を変えて、と後回しにしたのが間違いで、撮影しようとレンズを覗くと乾燥のためか収縮してしまっていました。
(2012.12.07・神戸市中央区にて採集 ConbineZPで深度合成)
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コメント
こんにちは。
すごい画像を楽しんでいます。
見た事があるヒメコバチの胸に構造や表面の作りが手に取る様に。
翅の縁の毛などは小さい分、空力が違った作用をしているのか?などと妄想。
これだけ精細な写真・・おちゃたてむしさん、BABAさんの写真なら小さなコバチ達に和名をプレゼントすれば、きっと面白いだろうなと妄想。
きっと今までより比較が出来て面白いかと。
和名がカブリまくってしまう可能性もありますが、一段と楽しめると思います。
投稿: syuichi | 2012年12月13日 (木) 13時47分
こんばんは、
お持ち帰りして来て、こんなにすばらしい写真が撮れるのが羨ましいです。
BABAさんと写真と合わせて、とてもまねできることではないですが、十分に楽しませてもらっています。
根性があったら、お仲間入りしたいですがチョッと無理ですね(^^;。
投稿: そら | 2012年12月13日 (木) 21時33分
syuichiさん、おはようございます。
おっしゃるように、深度合成では普段の生態写真では分からない細部が見えてくるので楽しいですね。こんな構造にどんな意味があるのかと、つい想像してしまいます。
われわれ素人には学名はどうにも馴染みにくくて、和名がある方が覚えやすいし親しみが持てていいと思いますが、さて自分で付けるとなると、どうもそのセンスはなさそうです。個人的に密かに名付けているのは二、三ありますが・・・。
そらさん、おはようございます。
しばらくこんな写真が続いているのは野外の虫撮りをさぼっていたからなんですが、やっぱり家の中でごそごそやっているよりも外をほっつき歩いている方が性に合っていますね。
でも天気の悪い休日なんかの仕事にはちょうどいいので、そらさんも是非仲間入りしてください。暇さえあれば、根性は全く要りませんよ。
投稿: おちゃたてむし | 2012年12月14日 (金) 06時47分
先生からコメントを戴けたのでお知らせ、です。
「Sympiesis hirticula Kamijo, 1976 の雌です。中胸背板縦溝があること、この縦溝に囲まれた部分に短い毛がたくさんあること(通常は3対の長めの毛があるだけ)、脚はふ節以外は暗緑色から暗褐色、触角は短めで太いことなどで容易に区別できます。このほかの特徴も画像に鮮明に捕えられていて、素晴らしい写真です。マダラマドガと Acrocercops(ホソガ科) から羽化しています。なお、雄の触角は枝分かれしていません。」
投稿: ezo-aphid | 2012年12月22日 (土) 09時48分
追記:「中胸背板縦溝があること、この縦溝に囲まれた部分に短い毛がたくさんあること」というのが判りにくかったので、図を探してみました。ciniiで[ Ashmead's Eulophidae ]と検索し、昆虫44の487頁を見るとfig.4 に胸部背面図が載っています。ご参考までに。
投稿: ezo-aphid | 2012年12月22日 (土) 23時45分
ezo-aphidさん、こんばんは。先生からのコメント、ありがとうございます。
探していただいた図を見て中胸背板縦溝がよく分かりました。そこで2011.01.20のS ?derogataeの元画像でその部分を拡大して調べると白くて長い毛が縦溝の内側におぼろげながら見えていて、本数まで確認出来ませんがこれが「3対の長めの毛」であろうと思います。既に何度目かになりますが、命名者ご本人からの同定をいただけてこんなに嬉しいことはありません。先生によろしくお伝えください。タイトルに種名を入れておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2012年12月23日 (日) 17時38分