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2013年2月10日 (日)

メクラカニムシ科の一種(?Paratemnoides sp.)(改題)

* 2013.02.11・記事訂正 *

 フッカーSさんの記事へのリンク先が間違っていたので訂正します。下の本文中にリンクを貼ったのは肩部に突起の無い方で、突起のある方こちらに紹介されていました。

* 2013.02.12・画像追加 

 ezo-aphidさんから、所属の推定のために第4脚ふ節の長毛の有無を確認したいとのコメントをいただきましたので記事の最後に画像を2枚(生体と深度合成)を追加しました。低倍率の元画像から大幅にトリミングしているのでかなり不鮮明ですが、ご指摘の長毛が存在するように見えますが、どうでしょうか。詳しくはコメントをご覧下さい。

* 2013.02.13・追記とタイトル変更 

 写真のカニムシの所属についてezo-aphidさんとフッカーSさんが詳しく見当して下さっています。その結果この種はヤドリカニムシ科Chernetidaeではなく同じCheriferinea亜目のAtemnidaeである可能性が高いようなのでタイトルの「ヤドリカニムシ科の一種」を変更しました。詳しくはコメントを。

* 2013.02.16・追記・写真追加・タイトル変更 

 科・属の判定に触肢先端節(つまりカニのようなハサミの部分)の細部を見る必要があるということなので、あらためてその部分を撮影してみました(写真は記事の最後にあります)。この写真に見える特徴に第3・4脚ふ節の長毛の存在を加えてezo-aphdさんのコメントにある判別点に当て嵌めてみれば、この種はAtemnidae(ヤドリカニムシ科)、Paratemnoides属の一種ということになりそうです。たくさんのコメントを寄せていただいた東京フッカーSさんも同種と思われるカニムシで同じ特徴を確認してParatemnoides属とされているので、この記事でもその属名をタイトルに掲げました。詳しくはezo-aphidさんとフッカーSさんのコメントと追加写真の説明をご覧下さい。
記の繰り返しでえらく長い記事になってしまいましたが、複数の記事に分けてしまうのも不便なのでここにまとめておきました。

* 2013.2.20・追記 *

 ezo-aphidさんのコメントをよく理解していなかったようで、Atemnidaeには違いないものの画像で確認できる範囲ではParatemnoides属とは確定できないようです。それでも分布情報からは同属の可能性が高そうなので、ひとまず属名には?印をつけておきます。

ちょうど昨日、フッカーSさんが紹介されたもの(肩に突起のある方に近い種だと思いますが、ムクノキの樹皮下にいたカニムシの一種です。2年前にも同じものを出していてezo-aphidさんやフッカーSさんから詳しいコメントをいただいていますが、利用できる資料が少なくて所属の判定は難しいようです。とりあえずヤドリカニムシ科の一種としておきます。

_dsc8246

_dsc82592


今回は持ち帰って深度合成撮影もしました。
Kanimushi_a

Kanimushi_b

Kanimushi_c

Kanimushi_d

Kanimushi_e

以下、2013.02.12・追加画像

_dsc8245

20130130_kanimushi_d2
上の生体写真を見ると第4だけでなく第3脚ふ節にも長毛があるように見えます。

以下は左側触肢先端部の深度合成画像です。(2013.02.16追加)
20130130_kanimushi_kc

20130130_kanimushi_mc
1枚目が内側、2枚目が外側からの画像です。しっかり閉じたハサミを開くことが出来ずにわかりづらい写真になってしまいましたが、毒牙は固定指(1枚目では下側、2枚目では上側の“爪”)先端には見えますが動指にはありません。また附属歯も無いようです。(毒牙・附属歯についてはezo-aphidさんのコメント参照

(2013.01.30・明石公園) 
 

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昆虫以外の節足動物」カテゴリの記事

コメント

こんにちわ。
やはり深度合成された画像は素晴らしいですね。肩部の突起が鮮明に確認出来ます、恐れ入りました(笑)。
ちなみに、リンクを貼っていただいた方は、「肩部に突起の無い方」です。なので、兵庫の方とは明らかに別種になると思います。私が撮ったもので兵庫と同種だと思うのは、こっちの方です→http://fukker666.blog32.fc2.com/blog-category-62-5.html
ちなみに、東京都内の樹上性カニムシは2種だと思っていたら、さらに別種と思しきカニムシが都内で他の方によって撮影されました。本日はそのカニムシを探しに23区の端っこまで行ってきましたが、残念ながら見つけることが出来ませんでした・・・・。

なお。前の記事のチビタマムシは、頭楯の比率がほぼ1:2でしたので、「ナミガタチビタマムシ」で合ってると思います。

投稿: フッカーS | 2013年2月10日 (日) 17時28分

こんばんは
カニムシ良いですね〜。私も1度お目にかかって見たいのですが意外に小さいんですね。5センチほどありそうな迫力ですね(^^

投稿: BABA | 2013年2月10日 (日) 20時15分

フッカーSさん、おはようございます。

すみません、慌てて勘違いしていました。記事の方も訂正しておきます。
樹上性のカニムシはこちらではあまり多くは見かけなくて、これまで撮ったものの中には肩部に突起のないタイプは含まれていないようです。この仲間は昆虫と違ってなんとなく特徴が掴みにくいような気がしています。
チビタマムシの方は頭楯の比率という表現が具体的に何を指すのかはっきり分からなくて、それに2種をはっきり比較できる画像が見つからないのでちょっと迷っていました。背面から見た比率ということでいいんでしょうか。

BABAさん、おはようございます。

これが5センチあれば子供たちには絶大な人気を獲得するでしょうね。でもこの鋏で挟まれるとちょっと痛いかも知れません。昔よく遊んだアメリカザリガニを思い出しました。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月11日 (月) 06時46分

こんばんわ。
チビタマムシの頭楯の比率について、自分で撮ったものを貼ろうと思ったのですが画像が小さ過ぎて分からなかったので(笑)、ムシトリアミとボク様のリンク先を紹介しておきます。
http://koh16.blog11.fc2.com/blog-entry-1540.html

投稿: フッカーS | 2013年2月11日 (月) 21時43分

フッカーSさん、おはようございます。
ご紹介の画像を見てこれまで分からなかったのがようやく理解できました。確かに今回の写真はナミガタチビタマムシですね。タイトルの?を外しておきます。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月12日 (火) 07時45分

あらためてMorikawa(1960)愛媛大学紀要ⅡB4(1):85-172.の図と検索表を眺めてみました。
日本のカニムシは3亜目(Chthoniinea, Neobissinea、Cheriferinea)にわけられ、Cheriferinea(ヤドリカニムシ?)亜目は第3・4歩脚のふ節は1節のみで、多くは頭部の挟顎cheliseraは小型のために目立ちません。その亜目で頭胸部が(ほぼ平行に)細長く、触肢palpの腿節が(その幅の3倍以下と)太短いのは、Atemnidae、Chernetidae、Withiidaeの3科としていいようです。それらのうち、第4脚ふ節に(その太さを超える)1本の長毛が無いのはAllochernesだけのようです。この長毛は、ふ節中央付近に背面から見て外向きに1本だけなので目立つと思います。まずはこの点を確認したいですね。
Cheriferinea亜目の部分図に、触肢palpの先端節のみで、基節は載ってないことから、分類には基節のトゲ(こぶ)の有無は重視されていないように思われます。

投稿: ezo-aphid | 2013年2月12日 (火) 14時19分

ezo-aphidさん、こんばんは。
撮影に使った標本をまだ置いていたので確認しようとしたのですが、頭部を撮るためにピンの先に固定した際の接着剤が脚先にくっついてしまって肝腎の部分がよく見えません。仕方がないのでありあわせの写真を拡大してみると、どうやらご指摘の長毛が存在するようです。不鮮明ですが生体と標本の画像を追加しておきましたのでご検討下さいませ。いつもながら他力本願ですみません。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月12日 (火) 20時56分

こんばんわ。
私が撮った「トゲあり」も、第4脚ふ節に長毛が確認出来ました。それに対して、「トゲ無し」の方は長毛が見えません・・・。とりあえず過去の画像は不鮮明ではっきりしないので、再度採集してこようと思いますが、何となく「トゲ無し」の方はezo-aphidさんのおっしゃるとおりならAllochernesの方になりそうな「雰囲気」です。国内のAllochernesが何種類かは把握していませんが、都市部でも普通に見られる最普通種となればモリヤドリカニムシ(Allochernes japonicus)でしょうから、やはり「トゲ無し」の方がモリヤドリカニムシ、「トゲあり」の方がトゲヤドリカニムシ(Haplochernes boncicus)でしょうか。「トゲ無し」を再度採集してみて長毛が無いのが確認出来、国内のAllochernesがjaponicus1種のみならば、そのときはモリヤドリカニムシ確定ということで良いのかなぁ?そうなったら、虫ナビさんのも、アントルームのも、モリヤドリカニムシに修正と相成るわけですね。
ちなみに、「トゲ無し」の方は前回のコメントにも書いたとおり腹面の黒点が目立ち(背面と同様に見え)、お尻の毛は「トゲあり」の方みたいにフサフサの長毛では無く短くて目立ちません。全体的に光沢が無く、ひと目でそれと分かります。トゲヤドリカニムシとモリヤドリカニムシ両種を解説した論文に、カラーの生体写真が添付してあればすぐに判別が出来るのになぁ・・・・と残念しごくであります。まあ、カニムシに限ったことではありませんけど(笑)。モノクロコピー画像でもいいから、論文には是非図のほかに写真も載せといて欲しいと思う今日この頃・・・・。

投稿: フッカーS | 2013年2月12日 (火) 23時03分

そういえば、最初に「トゲ無し」の方をブログに載せたとき、確かezo-aphidさんから「触肢の外観ではAllochernesのように見えます」とコメントを頂いたような記憶があります。やはりこういうのは、意外と勘(ファーストインパクト)の方が当たってたりするのかも(笑)。

投稿: フッカーS | 2013年2月12日 (火) 23時16分

追加の画像をありがとうございます。
Morikawa(1960)の図に全ての属・種が載っているわけではなく、全形図の精度も不明なので、決めつけられません。この少ない資料で解釈する(のは危ないですが)と、第3脚のふ節にも長毛があるのは、AtemnidaeのParatemnoides、ChernetidaeのLamprochernesとHaplochernesで、MegachernesやWithiidae(のWithius)は除かれます。ふ節第4節長毛の位置が重要で、このように基部に近いのはAtemnidaeとなり、Chernetidae(とCheriferidaeは)は除かれます。
日本のリストのAtemnidaeには、OratemnusとParatemnoidesの2属3種があり、そのうちの P. japonica (Morikawa,1953)というのが怪しく思われます。松山市の河原石の下、東京の腐朽木中とマツの樹皮下、からの採集記録があります。4枚目の腹面画像の中央暗色部は雄の生殖器のようですが、原記載の図とは似ていなくもありません。

科名と属名、種数などの関係が判りにくいと思いますので、下記で日本産目録をご覧ください。
wamuseum.com.au/arachnids/pseudoscorpions/index_files/Page1598.htm
 


投稿: ezo-aphid | 2013年2月12日 (火) 23時23分

フッカーSさんへ。
文章をひねくりまわしてるうちに先を越されてしまいました。
日本産目録でお判りのとおり、Allochernes は japonicus とginkgoanusの2種です。両者の判別点は、触肢palpの腿節の長さがその幅の、前者は3.0倍、後者は2.4倍となってます。採集場所は、前者は(ネットで掬い取りした?)木の葉と森林土壌、後者はイチョウの樹皮下と堆積した落葉中だそうです。
見えやすい部分だけで無理に判別してるので、同定には触肢先端節 palpal chelaや、挟顎 cheliceraの細部を確認する必要がありそうです。

投稿: ezo-aphid | 2013年2月12日 (火) 23時46分

あれからずっとネット上で参考資料を探していましたが、やはりというか、有効な資料が見つからず、さっぱり分かりません・・・orz
愛媛大学紀要Ⅱが見つからないので、昭和20年代の日本産カニムシ研究第一報を見ていましたが、確かに第4脚ふ節の長毛が基部にある旨の記述はありましたが、第3脚についての記述はありませんでした。もうひとつ、Atemnidaeには「附属牙が無い」という記述があり、この牙の有無でも科が判別できそうな雰囲気なのですが、この附属牙というのがどこを指すのかが分からず・・・。少数だが顕著な附属牙があればChernetidae、附属牙を欠けばCheliferidaeというような内容もあり、気になります。

なお、「トゲ無し」の方はAllochernesかどうかはまだ定かではありませんが、とりあえず触肢の腿節を測ったところ、長さは幅のおよそ3倍でした。

カニムシの類は種の中に複数の亜種が存在するものが多く、地域に固有の種も多く、樹上性のカニムシについては未記載種が居る可能性もあると見られており、双翅類並みに難しいって感じですね。触肢の微細な毛の位置や本数で同定・・・となるともう素人には手が及ばないって感じですが、せめて科くらいは絞り込みたいなぁという気持ちです。

日本産カニムシ研究第一報を見ていると、日本産カニムシリストには記載が無い複数のCheliferやObisiumなんてのがワンサカ出てくるんですが、これらはどこに行ってしまったのでしょう?何か他の種のシノニム?・・・にしては数が多いし、和名も付いちゃってるし。
いろいろ、難しそうですね、カニムシ。

投稿: フッカーS | 2013年2月13日 (水) 06時20分

参考文献の同じ図を見ながら対話できないと、理解するのはむずかしいですねー。
Morikawa(1960)は「愛媛大学紀要. 第二部, 自然科学. Bシリーズ、4(1)」にあり、webcatで探してみると、東大農学部や神戸大学などの図書館にあり、出向いてゆけば1枚当たり10-20円でコピーできそうです。図版は157-172頁にまとめられています。
「日本産カニムシ研究 第1報(高島春雄、1947)」をネットで眺めましたが、図が全くないものの当時の状況が判ったような気がします。「附属牙」とは、触肢先端節 palpal chelaの鋏内側にある歯列を指すように思いますが、部分名称はドイツ語原文を見る方が確実でしょうね。岸田久吉さん命名のカニムシ達は、記載文が無い発表だったので(種を特定できないため)無効名と処理されて消えたようです。

投稿: ezo-aphid | 2013年2月13日 (水) 08時33分

フッカーSさん、おはようございます。

ここまで話が込み入ってくるとついて行けそうにありませんが、たまたま昨日、別の場所で「トゲ無し」タイプを撮ってきていたので調べてみました。体型や背中の黒紋、光沢が鈍いことやお尻の毛が短いことなどフッカーさんの撮られたものに非常に良く似ています。触肢の基節は背面側がやや膨らんだ球状で大きな突起はありませんが、根元近くが少しくびれていてその部分にごく小さな円錐状の突起があります。そしてこの個体にも第3・4脚ふ節に長い毛が確認できますが、生えている位置は背面からの写真なのでよく分かりません。でもフッカーさんのトゲ無しタイプではふ節の長毛が無いとすればやはり別種と言うことになりますね。私の虫撮りの範囲ではこの仲間のカニムシはあまり多くは見られないのでたくさん撮って比較するのが難しいのですが、ezo-aphidさんの言われるようにトゲの有無は分類上あまり重要な形質ではないかも知れないという気がしています。

ezo-aphidさん、おはようございます。

根気よく追求していただいてありがとうございます。私は写真を提供するだけで詳細な議論には参加出来ませんが、段々と候補が絞られてくるのは嬉しいことです。4枚目の雄生殖器?がもう少し高い拡大率で写っていれば良かったのですが、7枚目ではぎりぎり切れていました。また属と科の関係がよく分かっていなかったので日本産目録は助かります。タイトルの「ヤドリカニムシ科」は「?Atemnidae」に直しておきます。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月13日 (水) 09時35分

附属牙の図付き解説を見つけました。

http://www.discoverlife.org/nh/cl/GSMNP/arachnid/key/pseudoscorp_cheliferoid.html

鋏の歯よりもやや内側にある突起列(赤マークの部分)のようです。
本数や位置は同じ科でも異なるようで、ヤドリカニムシ科のAllochernes wideri wideri ではこんな所にあります。

http://www.jorgenlissner.dk/images/Pictures/Allochernes_wideri_male_JL7019_19.jpg

Anthrenochernes stellaeではこうなってました。

http://www.jorgenlissner.dk/images/Pictures/Anthrenochernes_stellae_female_JL5347_0007.jpg

こうして考えると、トゲヤドリカニムシの「トゲ」は、触肢基節の突起ではなくて、ヤドリカニムシ科にある触肢の附属牙のことで、それが同科の中でも顕著かあるいは本数が多い種・・・・ということなのかも?

・・・・で、この附属牙・・・「トゲあり」にも「トゲ無し」にも見えないような気がするのですが、そうなると両方ともがヤドリカニムシ科から外れてしまいます(目立たないだけで探せば有るかもしれませんが・・・)。
とりあえず、触肢基節の突起ばかり気にしていて触肢部分のアップ(特に開いた状態の内側)を撮っていませんので、まずは改めて両種を近いうちに採集してこようと思います。

投稿: フッカーS | 2013年2月13日 (水) 15時21分

フッカーSさん、こんばんは。
どうにかして必用な文献を探し出してこられる執念には敬服します。
今回の撮影に使った標本をあらためて実体顕微鏡で眺めてみました。乾燥のせいか両方の触肢を胸元にたくし込んだような姿勢になってしまっていて観察しにくいのですが、鋏の内側には均一の細かい歯列が見えるだけで、ご紹介の画像にある付属歯らしきものは確認出来ません。ただなにぶん微細な構造なので見落としているかも知れませんので、時間のあるときに深度合成撮影で確認したいと思います。しばらくお待ち下さい。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月13日 (水) 20時55分

細かい部分にはいってきましたね。
第3・4脚のふ節が1節のグループ(先の目録のCheiridiidae以降の5科)は、触肢cheliceraを開いた際の先端に見える突起(毒牙)の有無によって、科を見わけられます。
固定指と動指の順に、「+、-」:AtemnidaeとCheiridiidae、「+、+」:CheriferidaeとWithiidae、「(+)、+」:Chernetidae。+ は有り、- は無し、(+)は稀にあり、という意味ですが、Allochernes属の固定指には短いものがあるそうです。このうちChernetidaeだけが、両指に付属歯accesory teethを持っていますので、トゲヤドリカニムシの「トゲ」は附属牙のことですね。ただし、この付属歯は、中央に列んだ縁歯の両脇に、(すぐそばだったり、離れたりしていて)まばらに並んだ(5-10個程度?の)小突起なので、角度を変えてみないと判りにくいもののようです。

投稿: ezo-aphid | 2013年2月14日 (木) 12時24分

ezo-aphidさん、こんばんは。
毒牙というのはフッカーSさんご紹介の解説図にあるvenedens(venom tooth)ですね。この毒歯も付属歯もかなり小さなもののようなので、昨日ちょっと覗いてみた限りでは実体顕微鏡の40倍でも見るのが難しそうです。でも何とか確認できる写真が撮れないかどうか、近いうちに試してみるつもりですので、あらためてご報告いたします。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月14日 (木) 20時44分

毒牙も附属牙も、そんなには小さくはないと思うんですがどうなんでしょう?リンク先の画像を見ても鋏部分の歯列より大きく見えますし、私が撮ってブログにアップした触肢の画像でも先端部分にそれっぽい棘状のものが見えますので、たぶん5~10倍もあれば見えると思います。それでも見えないのであれば、無いと考えた方が良いかも?

ちなみに、本日仕事の合い間に近場の神社に出かけたところ、ケヤキの樹皮裏で複数匹のカニムシを採集しました。おそらく、いま議論中の「?Atemnidae」の方だと思います。ケヤキの樹皮裏から採集したのは初めてでした。こちらでも触肢や歩脚のふ節などの接写を試みてみます。

投稿: フッカーS | 2013年2月14日 (木) 22時40分

フッカーSさん、おはようございます。
まだざっと眺めただけなのではっきり言えませんが、今回撮影に使った標本には問題の付属歯は無いのかも知れません。ただ鋏をしっかり閉じた状態で先端部がよく見えなかったので、そこをうまく撮影できるかどうか試してみたいと思っています。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月15日 (金) 07時44分

こんばんわ。
昨日23区内の千代田区で採集した11匹のカニムシをチェックしてみた結果、やはり触肢基節に突起のある方の種でした。そして、粗い画像ながら、何とかメクラカニムシ科のParatemnoides属の特徴まで確認出来ました。最終的には、日本産Paratemnoides属2種のどちらかまでは分からなかったので「Paratemnoides sp.」としました。

http://tokyoinsects.blog14.fc2.com/blog-entry-2340.html

神戸の方もおそらく同様の結果になるような気がしますが、とりあえずはより鮮明な画像での確認を試みていただけたらと思います。結果が楽しみです。

投稿: フッカーS | 2013年2月15日 (金) 21時02分

フッカーSさん、おはようございます。
記事を拝見しました。参照できる資料の少ない中でついに属名まで判明したとは凄いと思います。執念の追跡の成果ですね。
こちらの方では多数の個体を採集するのが難しくて(場所を知らないだけなんでしょうが)、とりあえず手元の一匹だけの標本を撮影して確認するつもりでいます。今夜あたりご報告できると思います。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月16日 (土) 06時44分

フッカーSさん、ezo-aphidさん、こんばんは。

ようやくカニのハサミの拡大写真を撮ったものの死んで日が経つせいかしっかり閉じてしまっていて、何とか拡げようとしたのですが上手くいきませんでした。それでも毒牙と附属歯の有無は確認できたと思います。やはりフッカーさんのトゲ無しタイプと同じみたいですね。フッカーさんに倣ってParatemnoides sp.としました。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月16日 (土) 20時41分

皆様こんばんは。

フッカーS様よりこちらをご紹介いただいて肩の部分に突起の無い種類の鋏の写真を撮ってみました。
ただ、顕微鏡にコンデジを付けただけなのでかなり不鮮明で残念な写真です。
http://bufoninus.blog47.fc2.com/blog-entry-830.html

一応鋏を見てみたところ、付属歯は見つかりませんでした。また毒牙は倍率と鮮明さが足りずにうまく見る事ができなかったために確認が出来ませんでした。
ちょっともう少しまとまった時間をもってして観察した方が良いかもしれないので来週の月曜日に再度確認してみようと思います。

明日から出張でまた見れなくなってしまいますが、取り急ぎご報告という形で失礼いたします。

投稿: ジーク | 2013年2月18日 (月) 20時31分

おちゃたてさん、ご苦労さまです。
触肢先端部の画像は、この拡大で充分でしょう。お見立て通り、毒牙は動指にあり、付属歯は無いと思いますので、Atemnidaeとなりますね。ParatemnoidesとOratemnusの違いは、この先端部の刺毛を特定して位置関係を読みとることが必要なのですが、私にはさっぱり判りません。ただし、Oratemnus属は東洋区に住む群で、O. samoanusは名前通り南洋諸島(と沖縄)で見つかっていますので、本州に居るとすれば貿易港周辺だけだろうと思います。Paratemnoidesは主に熱帯圏に住み、P. philippinusはフィリピン(と小笠原諸島)からの記録です。
先にも書きましたが、50年以上前のParatemnoides japonicaの採集場所は東京・松山・鹿児島なので(南方にもいるかもしれませんが)、この可能性が最も高いようです。原記載に示された触肢各節の「長さ/幅」は、腿節が2.4倍、脛節が1.9倍、先端部が2.5倍、とこの画像とほぼ一致します。ただし、触肢先端部の付図と合致してるようには見えません(経験不足?)。また、雄の触肢「転節」の後部突起は非常にGlobularと記されています。「肩や基節のトゲ」と言ってたものは、「転節の突起」なんですねー。

投稿: ezo-aphid | 2013年2月19日 (火) 00時13分

ジークさん、ようこそ。
私も触肢転節に突起の無い種類を中野区で9匹採集し、昨晩チェックしてみました。ぱっと見の外見はジークさんの個体と全く同じに見えるのですが、拡大した結果は異なっており、私の方は第3・第4脚ふ節の真ん中近くに長毛あり、触肢の両指に毒歯あり、触肢の両指に附属歯あり・・・・ということで、ヤドリカニムシ科になりました。属はおそらく、Haplochernes属かLamprochernes属のどちらかになります。AllochernesとMegachernesの線は消えました。トゲヤドリカニムシの体長が3~4ミリと書かれているものがあったのですが、私の採集個体は2.3ミリでした。これはLamprochernes savignyiのメス成体の体長とほぼ一致するのですが、トゲヤドリカニムシ以外のHaplochernesの可能性もあるため、科までで止めておきました。
とりあえず、撮った画像をMyブログの方にアップしておきますので、ご覧くださいませ。画像はジークさんより粗く、倍率も低いですが、私の機材ではこれが限界です・・・・orz

http://tokyoinsects.blog14.fc2.com/blog-entry-2348.html

投稿: フッカーS | 2013年2月19日 (火) 07時03分

ジークさん、ご訪問ありがとうございます。
お写真拝見すると、毒牙が両側にあるように見えるのと、「ハサミ」全体の形も私の撮ったものに比べて随分細長いですね。先日私も肩に突起の無い個体を撮影したのですが、触肢の毒牙や附属歯が話題になる前だったのでその部分の拡大像を撮っていなくて、フッカーさんやジークさんの撮られたものに近いのかどうかよく分かりません。
ジークさんの過去の記事を拝見するとすでにいろんなカニムシを撮っておられるのですね。私の方は探す場所が悪いのか他のカニムシ類には滅多にお目にかかれなくて、今回の種にしてもたまに見つける程度なので、比較する材料が少ないのが残念です。ジークさんやフッカーさんの「トゲ無しタイプ」の検討の進展を楽しみにしています。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月19日 (火) 08時41分

ezo-aphidさん、おはようございます。
根気よくお付き合いいただきありがとうございます。コメントも含めると多分過去最長の記事になってしまいました。
なんとか毒牙や附属歯の有無が確認できる程度の写真は撮れましたが、細かい刺毛は合成処理で消えてしまうことも多いので、この画像から位置関係を確認するのは無理だと思います。ParatemnoidesとOratemnusの違いについては、先にいただいたコメントからAtemnidae科で第3・4両脚のふ節に長毛があるのは前者だけと理解していたのですが、それで問題ないでしょうか。
「トゲ」のある部分は転節だったんですね。この部分や触肢先端部の形にどの程度の個体変異があるのか確認できればいいのですが、なにぶん材料が少なくて見当がつきません。機会があれば採集して比較してみたいと思います。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月19日 (火) 09時23分

フッカーSさん、おはようございます。
最初は暗中模索だったのがおかげさまでだいぶ分かってきました。そちらのトゲ無しタイプもかなり絞り込まれてきたようですね。ジークさんの撮られた種がまた別種だとすればそちらの方も楽しみです。記事を拝見しましたが、多数採集できるのが羨ましいですね。こちらでも場所さえ分かればたくさん見つかるんでしょうが、今のところ他種も含めてカニムシ類は時たま出くわす程度です。また違う種が見つかればご報告いたします。長い間お付き合いありがとうございます。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月19日 (火) 09時44分

おちゃたてさん、こんにちわー。
2月12日に書いた通り、Morikawa(1960)の情報だけでは不十分です。それには、国産のCheriferinea亜目20種のうち12種の全形図が載っているのですが、Oratemnus samoanus は採集データも図もなく、「沖縄に分布」としているのはChamberlin(1947)の引用だと思います。したがって、O. samoanusの第3・4脚ふ節に長刺毛があるかどうか不明です。Paratemnoidesとの区別にこの形質が使われていないところをみると、あるのかもしれません。
触肢先端部の主要な(太い)刺毛は、下図のように名前がついており、それぞれの種でこれを特定して位置関係を見ることが必要になります。・・・・・しんどい作業になりますが、これは現物を見ながらでないと難しいと思います。
www.biology.ualberta.ca/bsc/ejournal/b_10/b_10fig5.jpg

投稿: ezo-aphid | 2013年2月19日 (火) 13時24分

ezo-aphidさん、こんばんは。
やっぱり早とちりでしたか。形態上の区別点が確認できないとすれば、分布情報からはParatemnoidesの可能性が高いとしても50年60年前の情報しかないとなるとあまり当てには出来ませんね。タイトルの属名には?印をつけておきます。

投稿: おちゃたてむし | 2013年2月19日 (火) 20時17分

こんばんは。

だいぶ時間が経ってしまいましたが触肢の転節に突起が無いカニムシの写真を撮りましたのでもし良ければご覧いただければと思います。(相変わらず画像が汚くて申し訳ないっす。。)
http://bufoninus.blog47.fc2.com/blog-entry-833.html

触肢の両指に毒歯あり、触肢の両指に附属歯ありまではフッカーS様と同じなのですが、第3脚の長毛がまだ見当たりません。。

投稿: ジーク | 2013年3月17日 (日) 21時57分

ジークさん、おはようございます。
お写真拝見しました。附属歯がはっきり写っていますね。
こちらでも触肢転節の突起が無いカニムシは見ているのですが、毒牙や附属歯など同定のポイントになるような細部はまだ確認していません。今度見つけたら持ち帰って確認しようと思いますがなにぶん滅多に見ないものなのでいつになるか・・・。その時はまた報告します。

投稿: おちゃたてむし | 2013年3月18日 (月) 06時45分

こんばんは。第三脚のふ節にも長毛があるのを見つけたので(今までは壊れてとれてしまっただけのようでした)、ヤドリカニムシで良さそうです。

ちなみにこんなサイトを見つけました。早く気づいていれば・・・
http://www.biology.ualberta.ca/bsc/ejournal/b_10/b_10.html

投稿: ジーク | 2013年3月19日 (火) 22時34分

ジークさん、おはようございます。お知らせいただきありがとうございます。
ヤドリカニムシ科で決まりですね。私も見つけたいです。
ご紹介いただいたサイトは実はezo-aphidさんからも2年前の記事へのコメントで教えて貰っていたのですが、私の能力ではあまり活用できそうにありません。

投稿: おちゃたてむし | 2013年3月20日 (水) 06時43分

上のコメントで書いたサイトを参考に記事を書いてみました。
http://bufoninus.blog47.fc2.com/blog-entry-837.html

一応ヤドリカニムシ科までの流れも載せてみましたので宜しければご覧いただければと思います。

投稿: ジーク | 2013年3月24日 (日) 23時30分

ジークさん、おはようございます。
早速拝見しました。
私はまだヤドリカニムシらしきものを見たことがないのですが、採集できたら同定の参考にさせていただきます。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2013年3月25日 (月) 06時42分

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