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2013年3月18日 (月)

タマキノコムシモドキ科 ?Clambus sp.

モチノキの幹を(この公園はモチノキがやたらに多いのです)光る点が動いていました。

_dsc19902
体長約1.2mm
。小さいわりに結構な速さでどんどん幹を登っていきます。

_dsc19972
光沢が強いので光源の形がそのまま(ピント合わせ用のLEDランプまで!)写り込んでいます。これが自然光ならそらさんの撮られるハエトリグモの眼のようにこちらのシルエットまで写ってしまいそうです。

_dsc19962
ちょっと立ち止まって翅を拡げるような動作をしましたが結局元どおりに畳んで歩いて行ってしまいました。
はじめタマキノコムシ科だとほとんど確信して図鑑を眺めていたのですが、どうも触角の形や脚の太さが違うようだし、この科の多くの種が体長2mmかそれ以上で少し大き過ぎます。それで当てもなくパラパラ頁をめくっているとタマキノコムシモドキ科 Clambidae という怪しい科名が目に留まりました。標本写真は1種しか出ていませんが、説明を読むとどうやらこの科で合っているようです。

複数の写真から科や属の判別ポイントになりそうな部分を抜き出して拡大したものです。

Clambidae

左上:右触角、左中:左触角
図鑑によればタマキノコムシモドキ科は触角が8~10節だそうです。この写真では8節よりは多く9節か10節に見えますがちょっとはっきりしません。また球桿は2節とありますが右触角の画像では確かに2節に見えるものの角度の違う左触角の画像では3節にも見えます。先端節が少し括れているのかも知れません。

左下:右前脚ふ節
ふ節3節ならミフシタマキノコムシモドキ亜科 Acalyptomerinae 4節であればその他の亜科ということになりますが、やはりこの写真でははっきりしません。でも3節よりは多いようですし、その他の特徴からもこの亜科ではなさそうです。

右:背面

鞘翅の下に後翅の毛が透けて見えますが、後翅に顕著な縁毛があるのもタマキノコムシモドキ科の特徴だそうです。またごく短い毛が疎らに生えています

その他写真から確認できる特徴で図鑑の検索表を辿るとタマキノコムシモドキ亜科 Clambinae のニホンタマキノコムシモドキ Clambus nipponicus Endrody-Younga という種に至りましたが、他に図鑑に収録されていない種も多いのかも知れません。とりあえず?Clambus sp.ということにしておきます。

(2013.03.07・明石公園) 

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