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2013年4月25日 (木)

種子を運ぶハリブトシリアゲアリ

シンジュの幹を上り下りするアリを眺めていると、上っていくアリの多くが同じようなものを運んでいます。アリはハリブトシリアゲアリで、運んでいるのは種子のようです。このアリが樹液やアブラムシの甘露に集まっているのをよく見かけますが、植物の種も集めるとは知りませんでした。

_dsc6531
少し離れて眺めているとたいした速さでもないのですがこの倍率でファインダを覗いていると飛ぶように視界を横切っていきます。それを追いかけながらシャッターを切りまくって、どうにかピントの合ったのは10枚に1枚もありませ
この個体で体長約3.4mmです。

_dsc6617
やや小型で明るい体色の個体で、体長約2.8mm。

_dsc6498
道に迷ったのか途中で逆走を始めるのもいます。

_dsc6620
これは種子の種類が違うようです。

さて、このアリが運んでいるのは何の種子だろうと思って足元を見ればちょうど花期の終わったホトケノザがたくさん生えています。試しに2、3本採って手のひらの上に種を落としてみればどうやら当たりのようです。次に、数は少ないですが一緒に生えていたヒメオドリコソウの種子を調べればこれも大変よく似ています。アリが運んでいたのは主にこの2種の種子だったようです。

_hotokenoza
これがホトケノザの種子。黒っぽくて長さ1.6~2mmくらいです。上の1~3枚目でアリが運んでいるのがこれでしょう。

_himeodorikosou
こちらはヒメオドリコソウ。同じくらいの大きさですがホトケノザよりすこしずんぐりしていて
色です。4枚目のアリの荷物はこちらのようです。

さて、これらの種子はどちらも尖った方の先になにやら白っぽい物質がくっついています。これはエライオソームと呼ばれるもので、これがアリを呼び寄せるのだそうです。つまり植物が種子をアリに運ばせるために進化させた物質で、種子を巣に持ち帰ったアリこのエライオソーム以外の部分は食べずに捨ててしまうので種子の散布に貢献することになるという戦略です。
と言うことで、最初ハリブトシリアゲアリもクロナガアリのように植物の種を幼虫の餌として蓄えるのかと思ったのですが、ちょっと意味が違っていたようです。

(2013.04.17・神戸市中央区)

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コメント

Pを拝見してご連絡さしあげております。
私は清水洋美と申しまして、フリーランスで主に子ども向けの自然科学書を作っております。
今回、汐文社という出版社の「まいて観察!たね図鑑」を担当しており、その中で写真をお借りしたく、ご連絡さしあげました。

お借りしたい写真
ホトケノザの種子を運ぶハリブトシリアゲアリ

掲載書
「まいて観察!たね図鑑②」p38~39ホトケノザ

使用料
3000円でお願いできれば幸いです。本の完成後は1冊献本させていただきます。

ご連絡いただけましたら、企画書をお送りいたしますので、ご確認いただき、ご検討くださいませ。アリとエライオソーム関連の写真はスミレが多く、
ホトケノザのきれいな写真はライブラリーにもなかなかなく、ぜひ前向きにご検討いただけるとうれしいです。

よろしくお願いいたします。

投稿: 清水洋美 | 2018年10月 3日 (水) 15時21分

清水洋美さま

ご連絡ありがとうございます。
メールにてご返事差し上げますのでしばらくお待ちください。

投稿: おちゃたてむし | 2018年10月 3日 (水) 19時34分

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