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2013年4月23日 (火)

ヒメコバチ科Tetrastichinae亜科の一種の産卵とカシノアカカイガラムシ

昨年5月に同様の産卵シーンを見Tetrastichinae亜科の一種と同じ種だと思います。産卵していたのは今回もやはりアラカシの幹ですが、昨年とは別の公園です。
この場所でも
毎年カシノアカカイガラムシが大量に発生するアラカシが数本あることを憶えていたので今年もそろそろ、と思って見に来ると予想通り赤い点のようなカイガラムシがたくさん幹表面を動いています。さらに眼をこらして探すとお目当てのコバチが歩いているのも見つかりました。

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ハチの行動は昨年見たのと全く同じで、幹に出来た小さい瘤のような塊を触角で探ったあと、産卵管を突き刺します。昨年はその瘤を一つ割ってみたのですが、中から出てきたものは何やら赤い不定形の塊にしか見えませんでした。ezo-aphidさんに教えていただいたところではこのカイガラムシは楕円球形の中間幼虫(有吻・無脚)の形で越冬するということで、ハチの産卵している瘤の中身がそれではないかと思うのですが、もう一つはっきりしません。

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たくさん歩き回っていたカシノアカカイガラムシ。ハチ・カイガラムシ共に体長は1.5mmくらいです。

(2013.04.15・明石公園)

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コメント

コバチ上科DB「Chalcidoidea database」には、Kuwania属に寄生するヒメコバチ科は報告がないことを、前回のコメントに書きました。
こんどは少し範囲を広げてワタフキカイガラムシ科 Margarodidaeの寄生者を探してみました。すると、Icerya属にはTetrastichus属(種名なし)とAprostocetus属の数種が報告されていました。どちらのヒメコバチも大属、特徴も見づらいことから同定困難で素人の手に負えませんが、これらの可能性がありそうです。とくに後者のOotetrastichus亜属は、同翅目昆虫などの卵に寄生するとのことです。

投稿: ezo-aphid | 2013年4月23日 (火) 18時59分

ezo-aphidさん、おはようございます。
再度お調べいただきありがとうございます。
報告がないのは不思議ですね。産卵状況から寄主はカシノアカカイガラムシに間違いないと思いこんでいたのですが、この瘤のような物体はひょっとしたら別種のカイガラムシという可能性のあるんでしょうか。

投稿: おちゃたてむし | 2013年4月24日 (水) 06時45分

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