ツツジコブハムシ 成虫と幼虫
2年前の記事と同じ場所で撮影したツツジコブハムシです。ただこの仲間は腹面の特徴を確認しないと同属酷似種との区別は難しいようで、前回の記事ではは同定に少し疑問が残っていました。そこで今回は腹面も撮影してみましたが、やはりツツジコブハムシで間違いなさそうです。
ムシクソハムシと同様鞘翅の合わせ目がファスナー状です。
腹面は採集して深度合成すれば良かったのですが、時間がなさそうなのでその場で転がして撮影しました。後胸腹板後突起(上の写真では右後脚の先端のあたり)の形がムシクソハムシと違っているのが確認できます。
同じ木で同種と思われる幼虫も見つけました。
このハムシの卵は母親の糞に覆われた状態で産み落とされますが、その産卵の瞬間を捉えた見事な写真がそらさんのブログで見られます。孵化した幼虫は最初の卵の覆いに成長に合わせて自身の糞を付け足しながら巣を大きくしていくようです。この写真とそらさんの写真を見比べると、巣の後端には産卵時の母親の糞による覆いがそのまま残っていることが分かります。巣の長さは4.5mmくらいです。
巣を突付くと顔を出しました。
Uターンして歩いて行きます。
(2013.05.17・明石公園)
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コメント
こんばんは、
どうして、こう言うのが見つかるのかが不思議です。
今日虫撮りをしてうて、「おちゃたてむしさんは、きっとコゲラのように虫のいそうな所に当たりを付けてコツコツやるのでしょうが、私はトンビのように上空かから獲物をさがしている」だけだから、見えない虫が多くて見逃しが多いのではないかと思いました(^^)。
投稿: そら | 2013年5月25日 (土) 21時35分
そらさん、おはようございます。
何でこんなものが見つかるんだろう、とは私がそらさんの記事を見て何度も感じたことです。
例えば先日のアリを食べるツヅミミノムシ、その前のデガシラバエ、数えればきりがありません。
でもお互い探す場所も方法も違うので記事に登場する虫の種類にも特色が現れるんでしょうね。
これからもよろしくお願いします。
投稿: おちゃたてむし | 2013年5月26日 (日) 06時33分
こんばんわ。
幼虫巣の拡大写真を見ると、壺口の「ウンコ塗りたて」がよく判ります。
幼虫はどういう姿勢で壁塗りをするんでしょうねー、眠れなくなります。
投稿: ezo-aphid | 2013年5月26日 (日) 22時02分
ezo-aphidさん、おはようございます。
言われてみれば開口部のあたりはまだ湿っているように見えますね。
壁塗りのためにはお尻を巣口まで持ってくる必要があると思いますが、葉を掴んでいる脚を離すわけにはいかないでしょうから、狭い巣の中で体を折り曲げて頭の横までお尻の先を持ってくるんじゃないかと想像します。一度カメラの前でやってくれませんかね。
投稿: おちゃたてむし | 2013年5月27日 (月) 06時36分
日本産ハムシ類幼虫の図説(木元・滝沢、1994)で、ツツジコブハムシの幼虫側面図を見てきました。カタカナの「レ」の形をしていて、肛門は第1腹節付近まできています。後脚の基部付近まで身を乗り出し、尾端を少し反り返せば壁に糞を載せられそうです。おちゃたてさんのご推測通りですが、「腰曲がり」が常態とはご苦労なことです。 昼間に身をさらすのは危険でしょうから、夜間作業向きですね。
投稿: ezo-aphid | 2013年6月13日 (木) 17時43分
ezo-aphidさん、おはようございます。
最初から体が折れ曲がっているわけですね。壁塗りのためにそこまで特殊化しているのは驚きです。昼間に見られたら面白いんですが。お調べありがとうございます。
投稿: おちゃたてむし | 2013年6月14日 (金) 06時32分