クロツヤバエ科の一種(?Lonchaea sp.)・産卵(改題)
* 2013.05.03・追記とタイトル修正 *
前回の記事でもezo-aphidさんから属を有力候補として挙げていただいていましたが、産卵場所からもこの属として矛盾はないようです。詳しくはコメントをお読み下さい。タイトルには?付きで属名を加えておきます。
地面に転がされた伐採木にまたがってアリの綱引きを撮っていた時、その同じ木の切断面で数匹のハエが産卵しているのを見つけました。体長4~5mmの地味なハエです。
全体の体型や顔の前にリボン状に垂れ下がった触角(第3節)に見覚えがあると思って調べてみたら、どうやら以前落ち葉の間で越冬していたのを掲載したクロツヤバエ科の一種と同じ種のようです。今回の方が複眼の間が広いので前回の個体は雄だったのでしょう。
木の種類は分かりませんが、ハエは常に樹皮のすぐ内側(師部のあたり?)に産卵管を差し込んでいました。
(2013.04.18・学が丘北公園)
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コメント
お、産卵中ですか。
LonchaeidaeのLonchー は、槍を意味するギリシア語とのことで、長く伸びる産卵管から名づけられたようです。
Lonchaea属の幼虫は、キクイムシの坑道で頻繁に見つかっているそうです(他には、ミバエ・ハモグリバエ・シンクイガなどの坑道で)。食性がはっきりしないのですが、どうやら腐敗進行中の植物質(やカビ類などの糸状菌)で育っているようです。Silba属では果実からの記録が多いようです。
キクイムシScolytidae は樹勢が衰えた木(や枯れ木)の形成層を食害するので、これはそれを察したLonchaea属の方なのかもしれませんね。
投稿: ezo-aphid | 2013年5月 2日 (木) 22時48分
ezo-aphidさん、おはようございます。
なるほど、科名の由来は長く伸びる産卵管ですか。ハチと違ってハエ類の産卵管はお腹の先がそのまま伸びていくように見えて不思議です。
幼虫は他の昆虫の坑道に宿借りして育つんですね。Lonchaea属の名は前回の記事でも最有力候補として挙げていただきましたが、産卵場所からも矛盾はないということなのでタイトルには?つきで属名を加えておきます。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2013年5月 3日 (金) 06時53分