ムネアカツヤコマユバチ(ムネアカトゲコマユバチ)
赤黒の色分けが印象的なハチです。以前にも何度か撮影したことがあて、昔買った今森光彦さんの「昆虫記」に産卵姿勢のこのハチの写真が載っていたのでムネアカツヤコマユバチという名前を憶えていたのですが、記事を書くためにあらためて調べてみるとムネアカトゲコマユバチという和名も使用されているようです。体長9mmほど、産卵管が見えるので雌ですね。学名はZombrus bicolor (Enderlein,1912)です。
後脚基節上面に長短2個の刺状突起を持つのがこの種の特徴の一つだそうなのでその部分を拡大してみました。全身像からのトリミングなので不鮮明ですがそれらしい突起がどうにか1個は確認できます。
(2013.06.06・学が丘北公園)
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コメント
おはようございます。
腹部の赤い雌も同種とされている(渡辺さんのHP、Zookeys・イタリア産)のが不思議だったので、Watanabe(1937)を見たら Odontobracon sjostedti (Fahringer, 1929)として別種とされていました。Zombrus bicolor の雌に色彩変異があることに、当時は気づかなかったようです。
投稿: ezo-aphid | 2013年6月19日 (水) 08時03分
おはようございます。
6/9にお腹が赤い♀を撮ったんですが、画像検索でお腹の黒いのが多くて、少し悩みました。(^^
拡大して弄くってはみたものの、どうにもなりませんでした。(´。`)
投稿: ジャワカ零 | 2013年6月19日 (水) 09時20分
ezo-aphidさん、こんばんは。
雌に色彩変異があるのですか。
実は私も渡辺さんやZookeysの標本写真を見て腹部の色が気になっていたのですが、「ムネアカトゲコマユバチ(新称) Odontobracon bicolor ENDERLEINと寄主ブドウトラカミキリ」(土屋恒雄)という1957年の報文に「頭胸部は赤褐色」とはっきり書かれていたので二つの標本は死後退色したものだろうと勝手に推測していました。考えてみれば生時真っ黒の腹部があんな色に変わる訳はありませんよね。
おかげさまですっきりしました。ありがとうございます。
ジャワカ零さん、こんばんは。
ほんとに、お腹の赤い雌ですね。
拡大画像を拝見すると、私の写真と同様に後脚基節上面の刺状突起が確認できる他に転節にも同じような突起があるように見えますね。光の加減でしょうか。今度撮影する機会があれば是非この部分のアップを撮っておきたいと思います。
投稿: おちゃたてむし | 2013年6月19日 (水) 20時52分
こんばんは、おちゃたてむしさん。
あれから何度か出くわしたのですが、余り綺麗に撮れなくて…っていつもなんですが。(^^ゞ
日曜日に、公園の冬の薪木が積まれているところに沢山いまして、判りやすい角度で撮れたので報告します。
それと今回も赤いお腹の♀がいました。
投稿: ジャワカ零 | 2013年9月16日 (月) 18時18分
ジャワカ零さん、こんばんは。
早速お写真拝見しました。「長短2個の刺状突起」が見事に捉えられていますね。
文章で読んだだけでは実際にどんなものなのか想像がつきかねていたのですが、おかげさまでよく納得できました。
お腹の赤いタイプは私は(多分)まだ見たことがないのですが、地域性もあるんでしょうかね。
よいものを見せていただき有難うございました。
投稿: おちゃたてむし | 2013年9月16日 (月) 20時31分