« タマゴクロバチ亜科 Trissolcus itoi Ryu(改題) | トップページ | カメムシ卵から出てきたナガコバチ科 Anastatus sp.♂(改題) »

2013年7月 5日 (金)

タマゴクロバチ亜科 Trissolcus itoi Ryu 雄の誕生(改題)

* 2013.07.05・追記とタイトル変更 *

当初タイトルを ?Trissolcus sp. としていましたが、ひげぶとさんに Trissolcus itoi Ryu に間違いないと確認していただきましたのでタイトルを表記のように変更しました。この itoi という種名はひげぶとさんに献名されたものだそうで、幸運にもそのご本人に同定していただくという結果になりました。 

昨日の記事の続きです。
卵塊を持ち帰ってから2日後の早朝、ずっと張り付いていた雌は立ち去り、卵になにやら黒い斑点が見えてきました。

_dsc3023
しばらく見ていると黒い斑点は時折揺れるように動いています。内部ではすでにハチが羽化していて、その体が卵殻に接している部分が黒く見えているのではないかと思います。

_dsc3027
同じ日の夜、最初の1匹が顔を出してきました。

20130627
大顎で卵殻を同心円状に噛みとって穴を拡げていく方法は以前に見たTrissolcus japonics と同様です。小さいながらするどい大顎ですが、以前の記事にいただいたKurobachiさんのコメントによればこの大顎を使う機会は他には雄同士の闘争の際くらいしかないそうです。


_dsc31492

_dsc31502

_dsc31532
やはり最初に出てきたのは雄でした。
脱出を見ることが出来たのはこの雄1匹だけでした。残り9個の卵すべてからハチが出てきたようですが、最後の1匹を除き全員蓋をしたシャーレの隙間から逃げて消えてしまいました。

次は最初の雄と最後の雌の深度合成画像です。

Tamagokurobachi_a

Tamagokurobachi_b

Tamagokurobachi_c
以上3枚は雌です。

Tamagokurobachi_a_2

Tamagokurobachi_b_2
以上2枚が雄。

(2013.06.25・神戸市中央区で採集/2013.06.27・撮影)

|

« タマゴクロバチ亜科 Trissolcus itoi Ryu(改題) | トップページ | カメムシ卵から出てきたナガコバチ科 Anastatus sp.♂(改題) »

膜翅目」カテゴリの記事

コメント

おちゃたてむしさん、こんにちは。

素晴らしい画像ですね!
写されている種は、おちゃたてむしさんが予測された通り、Trissolcus itoi Ryuに間違いありません。
可愛いクロバチですね。

投稿: ひげぶと | 2013年7月 5日 (金) 12時49分

ひげぶとさん、こんばんは。
やはりそらさんの撮られたのと同じでしたか。
ひげぶとさんのお名前の付いた種ということで、可愛さもひとしおでしょうね。
タイトルに種名を掲げておきます。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2013年7月 5日 (金) 20時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: タマゴクロバチ亜科 Trissolcus itoi Ryu 雄の誕生(改題):

« タマゴクロバチ亜科 Trissolcus itoi Ryu(改題) | トップページ | カメムシ卵から出てきたナガコバチ科 Anastatus sp.♂(改題) »